クイズ大陸



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?ロック 2005/09/15 17:00
「いいか、まずは窓に鍵をかける。」
「はい。」
「そして扉に鍵をかける。これで密室は完成だ!」
「なるほど!ってポケットの鍵の問題が解決してないじゃないですか。」
 イトウがあきれた声で言う。相変わらず付き合いのいいボケツッコミだ。
「わかった、わかった。まず針と糸を用意する。」
「それで夜なべして手袋を編むんですね?」
「それも魅力的な案だが、針をポケットの底から通して糸を鍵にかけて扉まで往復させる。後は糸から鍵を扉の外から流し込めば密室の完成だ。」
「うーん、古典的な割りにあきれるほど手間隙かけてますね。理由はどうしてなんでしょう?」
「推理クイズだからだ!この世界では密室を作るのが犯人の義務というものじゃないか!」
「作者がアイデアに詰まったのかと思った。」
「それを言うんじゃない!」
 ぴし!とイワ刑事が平手打ちをする。
「叩いたね。父さんにも叩かれたことないのに。」
 イトウの言葉に作者の年があらわれひやひやものだ。
「でも姉からハイヒールで背中踏まれたことならあります。」
「どういう家庭環境だ。」
「後で紹介しますよ。それより、そういうこといってると永久駆動刑事やITEMAE刑事あたりからクレームがつきますよ。いまだにホテルの件でクロウ君にハッタリかけたことに文句言ってるんですから・・・。」
「赤提灯で愚痴りそうなタイプだな二人とも。でも大丈夫!正当性はこちらにある!」
「ええ!そうなんですか?」
「利用上のルールを読んでみろ!クイズを出すことを通して楽しむこと、クイズを解くことを通して楽しむことしか書いておらん!リアリティを追求しろとか不備があったら抗議しろとは書いてないぞ!」
「そうか!不備を見つけて問題が楽しめなくなったらその人がルール違反なんですね!」
 イトウもどんどん染まってきている。もう手遅れだ。
「でも、困りましたね。この手を使える人は不特定多数ですから、犯人が無限大に広がりましたよ。」
「そうだな・・・とりあえず聞き込みでもするか?」
「どのような?」
「扉の前で5分間座り込んでる人を見ませんでしたか?」
「うわ、すっごい目立ちそうですね。」
「それが犯人の宿命だ。奥様の井戸端会議の話題になってるかも知れんぞ。」
「わかりました。じゃあ始めましょうか?」
「ちょっと待て。電話をかけるところがある。」
イワ刑事は携帯を取り出す。
「あ、ジャスミン?今日はちょっと仕事で無理なんだ、埋め合わせはするからさ。アイリスにも言っておいてね。愛してるよ(チュ)。」
「どうしてキャンセルするんですか?!楽しみにしてたのに!」
怒るイトウをイワがなだめる。
「来るとき気付かなかったのか?このあたりはニュータウンで20代から30代の若い奥さんが多いことに。」
「はっ、わかりました。お仕事二人で頑張りましょう!」
 二人は張り切って聞き込みを開始するのであった。

続く(え、続いちゃうの?)
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