Re: 扉の前の死体 ≫No. 1
ロック
2005/09/12 06:40
「これは密室殺人だな・・・。」
死体を前にイワ刑事が呟く。死体はアパートの部屋に入った狭い廊下に仰向けに倒れていた。頭は扉のがわだ。扉についているポストのふたがだらんと下がっている。
「何を遊んでいるんですか?」
私が扉の外のポストの口から部屋をのぞいているのをイトウがとがめる。
「これも捜査のうちさ。」
私はイトウにも同じことをさせる。
「死体がちょうど正面に見えますね。」
「ほかには?」
「そうですね。被害者のシャツの胸ポケットから鍵が見えます。」
「胸ポケットに入っているのか?」
「いえ、正確には半分でかかってます。それにしても派手なシャツですね。しかもこれ彼女が手で縫ったらしいですよ。」
倒れた衝撃で胸から飛び出したのか。私は改めて死体を確認する。シャツの胸ポケットの底のほうが針を通したような跡が見える。縫った時に開いた穴だろうか?ふと横を見ると何かを引っ掛ける鉤が壁に刺さっている。ずいぶん低い位置だ。
「この家の鍵を持っているのがその彼女さんだけか?」
「そうですね。部屋に鍵がかかっていた以上今一番の重要参考人です。」
「うん、そうだな。とても常識的な判断だな。」
「何かひっかかることでも?」
まあ確かにこの言い方は賛成という言い方ではない。
「多分、彼女さんは犯人じゃないな。彼女さんなら逆に鍵はかけないだろう。」
「慌てたのかもしれませんよ。」
「いや、この犯人は冷静だ。計画的に密室を作ったんだ。」
驚くイトウ刑事に私はそのやり方を説明し始めた。
問題:犯人はどのようにして密室をつくったのだろうか?
ロック 2005/09/12 06:40
死体を前にイワ刑事が呟く。死体はアパートの部屋に入った狭い廊下に仰向けに倒れていた。頭は扉のがわだ。扉についているポストのふたがだらんと下がっている。
「何を遊んでいるんですか?」
私が扉の外のポストの口から部屋をのぞいているのをイトウがとがめる。
「これも捜査のうちさ。」
私はイトウにも同じことをさせる。
「死体がちょうど正面に見えますね。」
「ほかには?」
「そうですね。被害者のシャツの胸ポケットから鍵が見えます。」
「胸ポケットに入っているのか?」
「いえ、正確には半分でかかってます。それにしても派手なシャツですね。しかもこれ彼女が手で縫ったらしいですよ。」
倒れた衝撃で胸から飛び出したのか。私は改めて死体を確認する。シャツの胸ポケットの底のほうが針を通したような跡が見える。縫った時に開いた穴だろうか?ふと横を見ると何かを引っ掛ける鉤が壁に刺さっている。ずいぶん低い位置だ。
「この家の鍵を持っているのがその彼女さんだけか?」
「そうですね。部屋に鍵がかかっていた以上今一番の重要参考人です。」
「うん、そうだな。とても常識的な判断だな。」
「何かひっかかることでも?」
まあ確かにこの言い方は賛成という言い方ではない。
「多分、彼女さんは犯人じゃないな。彼女さんなら逆に鍵はかけないだろう。」
「慌てたのかもしれませんよ。」
「いや、この犯人は冷静だ。計画的に密室を作ったんだ。」
驚くイトウ刑事に私はそのやり方を説明し始めた。
問題:犯人はどのようにして密室をつくったのだろうか?