彼方からの手紙 ≫No. 1
kaito
2005/02/19 18:40
二月も十日が過ぎると、沙緒子の靴箱には彼女のファンを自称する後輩たちからの手紙やチョコレートが入るようになる。
今日も彼女が靴箱の扉を引き上げると、少しフライングスタート気味の贈り物が一つと手紙が二通入っていた。
「相変わらずモテモテね、沙緒子」
私がちょっとひねくれた言い方をすると、沙緒子は
「そうね。この時期は自分でお菓子を買わなくて済むから助かるかもね」
と相変わらずの返事で返した。
二通目の手紙を開いて、沙緒子の視線が急に止まった。
何だろうと思って私は彼女の手元を覗き込んだ。
ニ 手紙 ゲ
ツ 尊敬 チ
カ 道路 ヨ
ウ 生命 ノ
ア 湖水 ヨ
ル 理由 サ
ロ 自由 ハ
チ 報告 ク
ジ 言語 ノ
ニ 幸運 ハ
ン 規則 コ
ニ 記録 ウ
シ 水準 コ
ウ 薔薇 ヤ
ノ 授業 エ
ン 競走 ウ
ラ 最後 デ
E組 西手 有祐子
「ひょっとして暗号か何か? ・・・それにしても“西手”なんて名前の生徒、うちの学校にいたかしら?」
私が不思議に思って独り言のように呟くと、沙緒子は手紙を仕舞いながら笑って言った。
「こんなシャレた呼び出し方をするのは、きっと彼女よ。またうまいこと試されてるのかもね」
さて、手紙にはなんと書いてあったのでしょうか?
今日も彼女が靴箱の扉を引き上げると、少しフライングスタート気味の贈り物が一つと手紙が二通入っていた。
「相変わらずモテモテね、沙緒子」
私がちょっとひねくれた言い方をすると、沙緒子は
「そうね。この時期は自分でお菓子を買わなくて済むから助かるかもね」
と相変わらずの返事で返した。
二通目の手紙を開いて、沙緒子の視線が急に止まった。
何だろうと思って私は彼女の手元を覗き込んだ。
ニ 手紙 ゲ
ツ 尊敬 チ
カ 道路 ヨ
ウ 生命 ノ
ア 湖水 ヨ
ル 理由 サ
ロ 自由 ハ
チ 報告 ク
ジ 言語 ノ
ニ 幸運 ハ
ン 規則 コ
ニ 記録 ウ
シ 水準 コ
ウ 薔薇 ヤ
ノ 授業 エ
ン 競走 ウ
ラ 最後 デ
E組 西手 有祐子
「ひょっとして暗号か何か? ・・・それにしても“西手”なんて名前の生徒、うちの学校にいたかしら?」
私が不思議に思って独り言のように呟くと、沙緒子は手紙を仕舞いながら笑って言った。
「こんなシャレた呼び出し方をするのは、きっと彼女よ。またうまいこと試されてるのかもね」
さて、手紙にはなんと書いてあったのでしょうか?