爆破ゲーム・3 ≫No. 1
kaito
2005/02/19 18:39
大学病院のナース・ステーションで爆弾を発見、危機一髪で無事処理したその二日後。
夏美は、トキオが予想した通り、次の予告状を受け取った。
「私たちが病院で爆発物処理をしているのを、この犯人は見ていたってわけね」
「そうですね、少なくとも確認はしていたんじゃないかって思います。でも病院は一般人の出入りも多いし、犯人を見つけることは不可能だったと思いますよ」
トキオは、悔しそうにしている夏美を少し宥(なだ)めるように言って、手紙に視線を移した。
沖 夏美様
医療現場も救われたようだな。
一歩間違えば大惨事になるところだった。俺も安心したよ。
この次はもう少し気楽に見ていさせてくれ。
すでに次の爆弾を仕掛けた。爆弾の形状はこれまでと同じだ。
もうすぐ後半戦だ。一見、殺伐としているが、俺自身は楽しく競えているよ。
これ以上、酷な抗争は無いだろう。しかし、お前には拒む材料はない。
爆破の期日は×月×日正午。健闘を祈る。
「・・・まだまだゲームは続くのね・・・」
夏美の疲れ果てている表情の中に犯人への燃えるような怒りを、トキオは感じた。
今のところ、犯人の目星も付いていない。手紙からも爆薬からも、まるで犯人に近づけていないのだ。こうやって犯人の手の中で踊らされているだけではだめだ。どうにかして手掛かりを見つけて、犯人の先回りをしなくては──。
──それに、署内にあるはずの爆弾はどうなっているんだ?
トキオの得体の知れない不安はますます強くなっていた。
■三つ目の爆弾はどこに?
夏美は、トキオが予想した通り、次の予告状を受け取った。
「私たちが病院で爆発物処理をしているのを、この犯人は見ていたってわけね」
「そうですね、少なくとも確認はしていたんじゃないかって思います。でも病院は一般人の出入りも多いし、犯人を見つけることは不可能だったと思いますよ」
トキオは、悔しそうにしている夏美を少し宥(なだ)めるように言って、手紙に視線を移した。
沖 夏美様
医療現場も救われたようだな。
一歩間違えば大惨事になるところだった。俺も安心したよ。
この次はもう少し気楽に見ていさせてくれ。
すでに次の爆弾を仕掛けた。爆弾の形状はこれまでと同じだ。
もうすぐ後半戦だ。一見、殺伐としているが、俺自身は楽しく競えているよ。
これ以上、酷な抗争は無いだろう。しかし、お前には拒む材料はない。
爆破の期日は×月×日正午。健闘を祈る。
「・・・まだまだゲームは続くのね・・・」
夏美の疲れ果てている表情の中に犯人への燃えるような怒りを、トキオは感じた。
今のところ、犯人の目星も付いていない。手紙からも爆薬からも、まるで犯人に近づけていないのだ。こうやって犯人の手の中で踊らされているだけではだめだ。どうにかして手掛かりを見つけて、犯人の先回りをしなくては──。
──それに、署内にあるはずの爆弾はどうなっているんだ?
トキオの得体の知れない不安はますます強くなっていた。
■三つ目の爆弾はどこに?