クイズ大陸



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爆破ゲーム・2 ≫No. 1
?kaito 2005/02/19 18:38
爆弾犯が沖 夏美宛に送ってきた予告状の期日を迎えた。
トキオが正午の時報を聞くや否や警察署に電話を掛けると、驚くべき早さで夏美が出た。
「夏美さん?」
「あ、・・・ああ、庵郷君か・・・大丈夫・・・爆発は、無かったみたい・・・」
夏美は電話でもそれと分かるほどに息が切れていた。
「どうしたんですか? 爆弾は回収できたんですよね?」
「え?・・・あ、いえ、実は・・・回収できていないのよ・・・見つからなかったの。今の今まで、みんなで必死に探したわ。でも・・・無かった・・・」
「そんな!」
トキオは思わず声が出た。
あの手紙はどう見ても警察署を示していたはず・・・。
──しかし、普通に考えれば警察署に爆発物を仕掛けることなど至難の技だ。
その日の夜、トキオはテレビのニュースを片っ端から見たが、どこかで爆弾が爆発したという報道は無かった。
夏美からも連絡は入らなかった。

 * * *

二日後、トキオはまた夏美に呼び出された。今度は警察署に直接出向くこととなった。
「爆弾は引き続き探してみたんだけど、まだ見つからないの。・・・それより庵郷君、実はまた手紙が届いたの」
トキオは驚いて手紙にかぶりついた。


沖 夏美様

警察署は無事だったようだな。
やるじゃないか。だがお楽しみはこれからだ。
次の爆弾を仕掛けた。爆弾の形状は前回と同じだ。

 難関、ご不満かな? 明日を待たず、最良の見つかる手立てで歯食いしばって探せ。
 注意一秒、因果は一生だ。

爆破の期日は×月×日正午。健闘を祈る。


トキオは顔を上げて夏美を見た。夏美の顔色が悪いのに、今はっきりと気付いた。
「今度は・・・同じ爆弾でも二次災害が甚大ですね・・・」
「そうなの。それでみんな、もう出掛けているのよ。署内にあるという爆弾のことも気になるけど、こっちが先。私もこれからすぐに捜索に加わるわ」

トキオは、コートを取って出て行く夏美の背を見送りながら二つ目の爆弾が一刻も早く見つかることを祈った。
しかしその胸の中では、警察署に仕掛けられたという最初の爆弾の謎がもやもやと黒い雲のように広がっていった。
爆弾は本当に仕掛けられたのか、それとも・・・


■二つ目の爆弾はどこに仕掛けられたのでしょうか?
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