ｸｲｽﾞ大陸

公園での殺人事件の裏付け捜査のために交番で聞き込みをしていると、ひとりの男が、もうひとりの男の腕を半ば強引にひっぱりながらやってきた。
「ちょっとお巡りさん、コイツを調べてくださいよ。コイツはウチの店から大事な商品を盗みやがったんだ」
話の内容はこうだった──

男は古銭商の店主。
つい今しがた、一人の男がやってきて（これが引き連れられてきた男なのだが）、古い紙幣を陳列ケースから出して見ていたが、ふと目を逸らした瞬間にその男は紙幣を持ったまま店を飛び出した。
店主は慌てて男を追いかけた。
しばらく走って男は角を曲がる。店主もそれを追った。角を曲がった後の男は、さすがに疲れたのかどんどんスピードが落ち、店主は男を捕まえた。
しかし男がどうしても犯行を認めないので、そのまま交番にひっぱってきた──という訳だ。

我々は取り敢えずその男を身体検査してみたのだが、不思議なことにどこからも古紙幣が見つからない。
「そうでしょう？　だから僕じゃないですよ！　この人の勘違いですよ」
男はここぞと主張した。
我々も仕方なく男を帰した。店主はいつまでも不服そうな顔していた。

　＊　＊　＊

「堂本先輩、さっきの事件、どう思います？　ちょっとだけ現場を見てみませんか？」
荒方が強く頼むので、僕も一緒にその店から男を捕まえた場所までを辿ってみることにした。
古銭商の店から、その角まで約200メートル。
並んでいるのは時計店、コンビニ、牛丼店、床屋、自転車屋、そば屋、ファミリーレストランと駐車場、ハンバーガーショップ。
角を曲がってから確保地点まで約150メートル。
こちらは角から、ハンバーガーショップ、郵便局、文房具屋、書店、コンビニ。その次の写真現像店の前で店主は男を捕まえたのだそうだ。
「先輩、これはヤツが犯人の可能性もありますね。明日にはヤツは古紙幣をまんまと手に入れてしまいますよ」


さて、男は古紙幣をどこにどのように隠したのでしょうか？

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コンビニ強盗の問題とちょっと似ちゃいましたね。
ごめんなさい。