沖カエデは『天文部』のかわいい後輩を、もう30分近くも詰(なじ)っていた。
「どうして私も呼んでくれなかったのよ! すごいスクープのチャンスだったのに!」
「そんなこと言ったって沖先輩、無理なものは無理ですよ。それにそんな状況じゃなかったって言ってるでしょう?」
庵郷トキオはいい加減にそろそろ帰りたかったが、このまま帰ると明日もまた何を言われるか分からないと思い、我慢していた。
天文部──とは名ばかりで、二人は夜空など眺めはしない。推理小説を読んだり、推理クイズを考えたり解いたりして過ごしている、要するに「ホシを見つける」のが主な活動だ。
「写真の一枚でも撮れたら、新聞部に高く売れたかも知れないでしょう?」
「さあどうでしょうね。売れますかね」
「売れるわよ。身近に誘拐事件なんて、そうそう無いじゃない!・・・そうだ、御手洗さんに手記でも書いてもらおうかな」
そう言うとカエデは机に向き直り、しばらくの間、何かを一生懸命に書いていた。
やがてカエデはまたこちらを向き、「これを御手洗さんに渡して」とトキオに一通の封筒を手渡した。
トキオは渋々それを受け取り、『天文部』部室を後にした。
階段まで来たところで、後ろからカエデが大きな声で呼び止めた。
「『色は藍でね』って言っておいてね!」
「色、ですか?!」
「そう! 『色は藍』ね! 頼むわよ!」
(なんだよ、もう・・・いつも自分勝手なんだからなあ)
階段に座って、トキオは封筒を開けてみた。
案の定、手紙には暗号のような文章が書かれていた。
ふたゆろるんや しまほね へろつき ほしろら いんふそ ほぬみひ ほと へにつ
(暗号で僕の目をかわせるとでも思ってるのかなあ、沖先輩は・・・。それに最後のところ、怒っちゃってるし・・・)
トキオは苦笑いしながら、手紙を丁寧にまた封筒にしまった。
さて、手紙にはなんと書いてあったのでしょうか?
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今回はネタ不足により単純・・・。
kaito 2005/02/19 18:36
「どうして私も呼んでくれなかったのよ! すごいスクープのチャンスだったのに!」
「そんなこと言ったって沖先輩、無理なものは無理ですよ。それにそんな状況じゃなかったって言ってるでしょう?」
庵郷トキオはいい加減にそろそろ帰りたかったが、このまま帰ると明日もまた何を言われるか分からないと思い、我慢していた。
天文部──とは名ばかりで、二人は夜空など眺めはしない。推理小説を読んだり、推理クイズを考えたり解いたりして過ごしている、要するに「ホシを見つける」のが主な活動だ。
「写真の一枚でも撮れたら、新聞部に高く売れたかも知れないでしょう?」
「さあどうでしょうね。売れますかね」
「売れるわよ。身近に誘拐事件なんて、そうそう無いじゃない!・・・そうだ、御手洗さんに手記でも書いてもらおうかな」
そう言うとカエデは机に向き直り、しばらくの間、何かを一生懸命に書いていた。
やがてカエデはまたこちらを向き、「これを御手洗さんに渡して」とトキオに一通の封筒を手渡した。
トキオは渋々それを受け取り、『天文部』部室を後にした。
階段まで来たところで、後ろからカエデが大きな声で呼び止めた。
「『色は藍でね』って言っておいてね!」
「色、ですか?!」
「そう! 『色は藍』ね! 頼むわよ!」
(なんだよ、もう・・・いつも自分勝手なんだからなあ)
階段に座って、トキオは封筒を開けてみた。
案の定、手紙には暗号のような文章が書かれていた。
ふたゆろるんや しまほね へろつき ほしろら いんふそ ほぬみひ ほと へにつ
(暗号で僕の目をかわせるとでも思ってるのかなあ、沖先輩は・・・。それに最後のところ、怒っちゃってるし・・・)
トキオは苦笑いしながら、手紙を丁寧にまた封筒にしまった。
さて、手紙にはなんと書いてあったのでしょうか?
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今回はネタ不足により単純・・・。