ｸｲｽﾞ大陸

　**正解発表**

「・・・あ・・どうもすみません。頂きます」
牧田はコーヒーにミルクだけ入れて、一口飲んだ。
（やっぱ、叔父さんの淹れるコーヒーってあんま旨くないなぁ・・）
「それで？この暗号の意味、何かわかったんですか？」
「まあなぁ・・自信はないけどなぁ・・」
そう言うと、香取はメモとペンを持って予告状を見ながら説明を始めた。

　　−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

怪盗ローズクォーク参上！
私は宝の前にいる。北東に進み、南へ進み、西へ戻る、南東へ進み、西への分かれ道、南へ進み、北西に進み、北東に戻る、西へ進み、北へ走り、東へ戻り、西へ進み、南東へ戻る、再び私は宝の前にいる。
今がその時。

「私は宝の前にいる」これがスタート地点だな。
方位に向かって移動するような意味の文だから、実際紙に書いてみようか。

　北東・・南・・西・・南東・・（略）

と、こうやって線を引いてみると１０箇所のポイントを移動して元の位置に戻っている事がわかる。

　　　　　○　○　○
　　　　　○　○　○
　　　　　○　○　○
　　　　　　 　○

ポイントはこんな感じだな。この配置、何処かで見覚えがあるだろう？・・そう電話だよ。
日付を表してるなら数字の可能性が高いし、電話と仮定して考えてみよう。

次は方位の後に書かれている「進み」「戻り」「戻る」「分かれ道」「走り」なんだが、
「戻る」が使われている所は、スタート地点の�Dに確かに戻っているが、「戻り」が使われてる部分は元の数字の所に戻ってはいない。他の意味がありそうだと思うだろう？
そう考えると「進み」もただ移動するだけじゃない、「分かれ道」「走る」にも何かの意味があると思ったんだよ。
単にプッシュフォンの数字を並べただけでは、１０桁以上になってしまう。犯行日には直接結びつかない・・・つまり、ある手順を踏まないとならないんだ。
�Dに「戻る」時も手順を踏むだろうからこれは「戻り」と同じ意味。犯人はスタート地点に「戻る」というダブルミーニングで使用したんだろうな。
　進み・戻り・分かれ道・走り　の４種類の手順・・何か閃かないか？
僕は、これは数字の上を移動しながら、計算をしていくんじゃないかと考えたんだよ。
　
　　進み・・足す　戻り・・引く　分かれ道・・割る　走り・・掛ける　とね。

あくまでイメージだがね。では試しにやってみるとしよう。

　　　　　�@　�A　�B
　　　　　�C　�D　�E
　　　　　�F　�G　�H
　　　　　　　 ◎

　５＋３＋６−５＋９÷８＋０＋７−５＋４×１−２＋１−５
　（*出題者より*　順番どおりに計算をしていって下さいね。÷と×を優先させたりしないでください）
　この計算で出た数字は２．２５
　２月２５日・・・これが私の出した答えだよ。

　　−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「叔父さん！これお借りします！有難うございました！」
牧田はローズクォーツの予告状を奪い取って、走って出て行った。
「・・・自信ないって言ってるのになぁ・・」フッと笑うと香取はいつもの様に牧田の残したコーヒーを片付け始めた。