それではヒントを……
問題文の一部が次のようだったとしましょう。
ここで、ピーターとポールとが次のような会話をしました。
ピーター「どちらが多くドロップをもらったのか、僕にはわからないよ。」
それを聞いたポールは次のように言いました。
ポール「どちらが多くドロップをもらったのか、僕は、今、わかったよ。」
《ピーターが3個、ポールが2個》のときには上記の会話となることでしょう。
・最初、ピーターにとって、
ポールの個数は2個であるか4個であるかのいずれかです。
しかしどちらであるかの決め手に欠けます。
それゆえわからないと発言しました。
それを受けてのポールにとって。
・最初、ポールにとって、
ピーターの個数は1個であるか3個であるかのいずれかです。
ところが、ピーターは「わからない」と言ってきました。これが決め手となります。
なぜならば仮に、ピーターの個数は1個だとしてみましょう。
そんなピーターにとって、ポールの個数は2個以外のなにものでもありません。
つまり、ピーターの個数が1個ならばピーターは「わかった」と言うはずなのです。
でも言わなかった……
このことから、ピーターの個数が3個と確定したことになります。
《ピーターが3個、ポールが2個》とポールが知りましたので、
ポールは「今、わかった」と言うのでした。
…………
もう少し個数が多くなってくると、複雑にみえるかもしれませんが……
マリアとピーターとポールの会話を隣の部屋で聞いていたイブには、
ピーターの個数とポールの個数とを確定できず、
それでも、どちらが多くもらったかについては確定できる、
といった現象も発生します。
こんがらがるとしたらそのあたりでしょうか。
問題が聞いているのは、《どちらが多くもらった》かでありまして、
《ピーターとポールは、それぞれ何個もらったか》
ではありません。
これでヒントになるでしょうか。