鬼懲罰士の卵たちの青春 ≫No. 1
千夜一夜
2021/12/23 23:32
(かってにヒントを発動してあります。たよりないヒントかもですが。)
――
サル キジ イヌ の仲間はいつも仲良しです。
先週も鬼退治訓練高等学校をサボって街に繰り出して遊んでいましたが運悪く校長にみつかってしまいました。
サボりを挽回するためもあり今週はずっと補習と言い渡されたのですが、サル・キジ・イヌは今一つ頑張れず授業中も寝てばかりでした。
そんな仲間たちに今朝は突然に一寸法師先生から抜き打ちテストが言い渡されました。
先生「本日これからテストを行う。誰か1人でも満点を取れなければ全員ともに進級をさせない。全員落第、連帯責任だ。」
サ・キ・イ「えーー(悲鳴)」
先生「静粛に。来年の鬼懲罰士資格試験の受験資格も当然ながら全員が失う。」
サ・キ・イ「……(声にならぬ悲鳴)」
先生「今日のテストの目的は知識を確認することにはあらず。知恵と、仲間を思いやる心とをみる。鬼懲罰士には必須の力量だからな。学校で学んだ知識なぞ、鬼ヶ島の現場では何も役に立たないからな。」
サ・キ・イ「……(ちょっと息を吹き返す)」
先生「テストはペーパーテストである。問Aから問Eまでの計5問である。いずれの問題もこの上なくシンプルであって、○か×かを回答欄に記すことだけが求められる。これから各自に回答用紙を配る。」
回答用紙には、
A:□ B:□ C:□ D:□ E:□
と回答欄があり、□のなかに○か×かを記入するもののようです。
先生「もしも問題文に《鬼は人を殺してはいけない》とあったら、○か×か、どう回答欄に書くべきか、答えてみろ。」
サル「○です!」
キジ「空白のままにします。」
先生「空白は常に誤答だ。正答のチャンスは○か×にある。この問題例で○は誤答であり、点数は取れない。何故ならば。人を殺してはならないのは、鬼ばかりではなく、サルやキジやイヌや人も含まれるからだし、また、鬼は人ばかりではなく、鬼や他の生き物も殺してはならない……ヒッカケ問題的かつ論理的ではないという意味で、今日のテスト以上に来年の懲罰士試験は更にやっかいなのだが…まあよい。今日のテストで全員が満点を取りさえすれば合格能力不足のお悩み解決は先送りなのだからな。いっそ落第して訓練したほうが幸せというものなのだが、好きにすればよい。私はかまわん。」
サ・キ・イ「(しょんぼり)」
先生「……意気消沈をするな、若者たちよ。本日のペーパーテストは2回ある。2回目までに全員が満点を取れればよいのだ。1回目のテストで満点を取れなかった者には2回目のテストを受けるチャンスを与えよう。3回目のテストは無いのでよく気をつけるように。また、1回目のテスト問題と2回目のテスト問題とは全く同一である。」
イヌ「(目をキラリとさせながら)
一寸法師先生っ。2回目のテストに先立ち、1回目のテストの採点結果を返してくれるのですか?」
先生「1回目で誤答した設問で回答した○×をひっくり返したら正答になる、という作戦かね。イヌよ、そんな八百長をこの私、一寸法師がすると思うのかね?甘いわっ。」
イヌ「いえ、何問を正解したのか、その数だけを、ひとりづつに教えて欲しいだけなのです。」
先生「ふむ、満点を取れていないことはそもそも教えなくてはいけないが……習熟度の告知もまた教育的であるか……よろしい、各自が何問正解したかについては皆の目の前で教えてやろう。」
サル・キジ「(囁き声で)イッヌー、これじゃ満点取れないのでは?各設問について正答かどうか確認しないと」
先生「(聞こえないフリをしながらも)オホン。1回目のテストの採点後に、各自に正答数を教える。その後、私は昼食休憩に出る。60分後に私は戻り、2回目のテストを開始する。昼休みのあいだ君たちは教室に残り、給食の吉備団子でも食べていたまえ。その間は、教科書や参考書や過去問題集などを調べることは一切まかりならぬ。教室から出てはならぬ。少しでもこれらの素振りを検知したならば…見よ、天井から無数の針が落下してくるだろう。私の力を侮るな。」
サ・キ・イ「オスッ」
先生「これから職員室に問題用紙を取りにいく。皆は待機するように。」
――
キジ「ねえ、イッヌー? どういう算段があるんだい?」
サル「ただでさえ問題はわけがわからないんだ…5問もあるんだぞっ。運を天にまかせるなんて出来ない。」
キジ「イッヌー?場合の数とか計算したの?○×のパターンは32通りもあるんだ。」
イヌ「こうやれば2回目までに全員満点が確実なんだ、実はね……(ごにょごにょごにょ)」
サル・キジ「おおっ確かに!!」
イヌ「おっと。イッスンボズセン、帰ってきたぞ。」
――
■問題
イヌが思い付いたように、2回目までに全員が満点を取れる方法があります。 その方法とは?
――
□茄子募集
正答が○なのか×なのかがサッパリわからない、そんな鬼についての○×式テスト問題を募集いたします。自動車の免許のテストのようなものもあるでしょうし、それ以外にも。
千夜一夜 2021/12/23 23:32
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サル キジ イヌ の仲間はいつも仲良しです。
先週も鬼退治訓練高等学校をサボって街に繰り出して遊んでいましたが運悪く校長にみつかってしまいました。
サボりを挽回するためもあり今週はずっと補習と言い渡されたのですが、サル・キジ・イヌは今一つ頑張れず授業中も寝てばかりでした。
そんな仲間たちに今朝は突然に一寸法師先生から抜き打ちテストが言い渡されました。
先生「本日これからテストを行う。誰か1人でも満点を取れなければ全員ともに進級をさせない。全員落第、連帯責任だ。」
サ・キ・イ「えーー(悲鳴)」
先生「静粛に。来年の鬼懲罰士資格試験の受験資格も当然ながら全員が失う。」
サ・キ・イ「……(声にならぬ悲鳴)」
先生「今日のテストの目的は知識を確認することにはあらず。知恵と、仲間を思いやる心とをみる。鬼懲罰士には必須の力量だからな。学校で学んだ知識なぞ、鬼ヶ島の現場では何も役に立たないからな。」
サ・キ・イ「……(ちょっと息を吹き返す)」
先生「テストはペーパーテストである。問Aから問Eまでの計5問である。いずれの問題もこの上なくシンプルであって、○か×かを回答欄に記すことだけが求められる。これから各自に回答用紙を配る。」
回答用紙には、
A:□ B:□ C:□ D:□ E:□
と回答欄があり、□のなかに○か×かを記入するもののようです。
先生「もしも問題文に《鬼は人を殺してはいけない》とあったら、○か×か、どう回答欄に書くべきか、答えてみろ。」
サル「○です!」
キジ「空白のままにします。」
先生「空白は常に誤答だ。正答のチャンスは○か×にある。この問題例で○は誤答であり、点数は取れない。何故ならば。人を殺してはならないのは、鬼ばかりではなく、サルやキジやイヌや人も含まれるからだし、また、鬼は人ばかりではなく、鬼や他の生き物も殺してはならない……ヒッカケ問題的かつ論理的ではないという意味で、今日のテスト以上に来年の懲罰士試験は更にやっかいなのだが…まあよい。今日のテストで全員が満点を取りさえすれば合格能力不足のお悩み解決は先送りなのだからな。いっそ落第して訓練したほうが幸せというものなのだが、好きにすればよい。私はかまわん。」
サ・キ・イ「(しょんぼり)」
先生「……意気消沈をするな、若者たちよ。本日のペーパーテストは2回ある。2回目までに全員が満点を取れればよいのだ。1回目のテストで満点を取れなかった者には2回目のテストを受けるチャンスを与えよう。3回目のテストは無いのでよく気をつけるように。また、1回目のテスト問題と2回目のテスト問題とは全く同一である。」
イヌ「(目をキラリとさせながら)
一寸法師先生っ。2回目のテストに先立ち、1回目のテストの採点結果を返してくれるのですか?」
先生「1回目で誤答した設問で回答した○×をひっくり返したら正答になる、という作戦かね。イヌよ、そんな八百長をこの私、一寸法師がすると思うのかね?甘いわっ。」
イヌ「いえ、何問を正解したのか、その数だけを、ひとりづつに教えて欲しいだけなのです。」
先生「ふむ、満点を取れていないことはそもそも教えなくてはいけないが……習熟度の告知もまた教育的であるか……よろしい、各自が何問正解したかについては皆の目の前で教えてやろう。」
サル・キジ「(囁き声で)イッヌー、これじゃ満点取れないのでは?各設問について正答かどうか確認しないと」
先生「(聞こえないフリをしながらも)オホン。1回目のテストの採点後に、各自に正答数を教える。その後、私は昼食休憩に出る。60分後に私は戻り、2回目のテストを開始する。昼休みのあいだ君たちは教室に残り、給食の吉備団子でも食べていたまえ。その間は、教科書や参考書や過去問題集などを調べることは一切まかりならぬ。教室から出てはならぬ。少しでもこれらの素振りを検知したならば…見よ、天井から無数の針が落下してくるだろう。私の力を侮るな。」
サ・キ・イ「オスッ」
先生「これから職員室に問題用紙を取りにいく。皆は待機するように。」
――
キジ「ねえ、イッヌー? どういう算段があるんだい?」
サル「ただでさえ問題はわけがわからないんだ…5問もあるんだぞっ。運を天にまかせるなんて出来ない。」
キジ「イッヌー?場合の数とか計算したの?○×のパターンは32通りもあるんだ。」
イヌ「こうやれば2回目までに全員満点が確実なんだ、実はね……(ごにょごにょごにょ)」
サル・キジ「おおっ確かに!!」
イヌ「おっと。イッスンボズセン、帰ってきたぞ。」
――
■問題
イヌが思い付いたように、2回目までに全員が満点を取れる方法があります。 その方法とは?
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□茄子募集
正答が○なのか×なのかがサッパリわからない、そんな鬼についての○×式テスト問題を募集いたします。自動車の免許のテストのようなものもあるでしょうし、それ以外にも。