ちひろです。
あるパラドックスの数学的部分をできるだけわかりやすく変更したものを紹介します。
要約すると「ドーナツを2つに分けてそれぞれを回すとほぼ元のドーナツ2つ分になる」という話です。
《問題》
次のような考えがありました。
回転と書くと、z軸が中心でz軸方向を向いたときの右回りの回転を表す。
Aを体積が1の円環体(z軸と交わらずxz平面にある円板を回転させた軌跡)とする。
z軸を中心とした中心角だけが整数×√2°違っている点どうしを同じグループにするグループ分けをして、Bを各グループから1つずつ点を集めた図形とする。
Bを0以上の整数×√2°回転させた位置にある点を集めた図形をB+とする。
Bを0未満の整数×√2°回転させた位置にある点を集めた図形をB-とする。
Aの点はBのある点のある回転で一意に得られるので、AはB+とB-に分割できる。…@
分割で体積は変化しないので、B+とB-の体積は合わせて1である。…A
B+はz軸方向の平行移動でAのあった位置と交わらない図形C+にできる。…B
平行移動で体積は変化しないので、B+とC+の体積は等しい。…C
B-を自然数n×√2°回転させた図形をBnとする。
B+があったどの部分も、Bをそれぞれ0以上のある整数m×√2°回転させた位置にあるので、nがm+1以上になればBnに含まれる。…D
B-があった部分は、どのnでもBnに含まれる。…E
よって、nを大きくするとBnの体積はAの体積に限りなく近づく。…F
同様に、C+を自然数n×(-√2)°回転させた図形をCnとすると、nを大きくするとCnの体積はAを平行移動した図形A’の体積に限りなく近づく。…G
統合で体積は変化しないので、nを大きくするとBnとCnを合わせた図形Dnの体積はAとA’を合わせた図形Dの体積に限りなく近づく。…H
回転で体積は変化しないので、Dnの体積は常に1であり、Dの体積は1である。…I
Dは体積が1の円環体を2つ合わせた図形なので、Dの体積は2である。…J
Dは体積が1かつ2な図形なのでしょうか?
そうでないなら、どこからが正しくないのでしょうか?
問題の考えが正しくないなら間違い始めた部分を@〜Jで、正しいなら「正しい」と囁くと、正解のときにかってに君が反応します。
ちひろ 2020/10/28 00:20
あるパラドックスの数学的部分をできるだけわかりやすく変更したものを紹介します。
要約すると「ドーナツを2つに分けてそれぞれを回すとほぼ元のドーナツ2つ分になる」という話です。
問題の考えが正しくないなら間違い始めた部分を@〜Jで、正しいなら「正しい」と囁くと、正解のときにかってに君が反応します。