乾き眼探偵DRY ≫No. 1
かえるの妻
2016/02/20 20:12
「お兄ちゃんおはよう〜。なに、また徹夜? ダメじゃん。」
「ん〜、仕事。もう目が限界。ギガ限界。
蒸しタオル頂戴。ムシタオルといっても蠅や蟻は入れないで。」
「・・・。」
「ムシタオルだけに無視された〜〜〜! 俺はシクシク三十六。」
「はい蒸しタオル。」
「ありがとう妹よ。愛してる♪」
「キモイし。ところでこれ見てよ、ねー。」
「見れないって。なに?」
「もー。あのね、カナちゃんの作品。」
「カナちゃんって、美術部だった子だっけ?」
「今やシルバーアクセの作家さんだよ。
今ね、新作の展示会やってるの。昨日見てきた。」
「シルバーアクセってあれだろ、
ビジュアル系の奴がつけてる骸骨の指輪とか。」
「ん〜、ちょっと違うかなー、
カナちゃんのはね、銀粘土っていう材料でね、」
「なんだ粘土細工か。」
「こらっ。針みたいな道具で細工して、凄く大変なんだよ!
繊細で可愛いんだから! 見たらわかるって。」
「写真?」
「そう。親友だからって特別に撮らせてくれたの。
ネット公開とかNGなんだから、超貴重だよ、見てよ。」
「あとで。」
「もー。でね、今回は平仮名をモチーフにしてて
48個の連作なんだって。凄くない?」
「ふーん。
・・・もしかしたら・・・。」
「なによ?」
「・・・そのうちの一個はニセモノなんじゃないか?」
「ちょ、なに言ってるの?! 見てもいないくせに!」
問題
兄は何故こんなことを言ったのでしょう?
推理は囁きでお願いします。
「ん〜、仕事。もう目が限界。ギガ限界。
蒸しタオル頂戴。ムシタオルといっても蠅や蟻は入れないで。」
「・・・。」
「ムシタオルだけに無視された〜〜〜! 俺はシクシク三十六。」
「はい蒸しタオル。」
「ありがとう妹よ。愛してる♪」
「キモイし。ところでこれ見てよ、ねー。」
「見れないって。なに?」
「もー。あのね、カナちゃんの作品。」
「カナちゃんって、美術部だった子だっけ?」
「今やシルバーアクセの作家さんだよ。
今ね、新作の展示会やってるの。昨日見てきた。」
「シルバーアクセってあれだろ、
ビジュアル系の奴がつけてる骸骨の指輪とか。」
「ん〜、ちょっと違うかなー、
カナちゃんのはね、銀粘土っていう材料でね、」
「なんだ粘土細工か。」
「こらっ。針みたいな道具で細工して、凄く大変なんだよ!
繊細で可愛いんだから! 見たらわかるって。」
「写真?」
「そう。親友だからって特別に撮らせてくれたの。
ネット公開とかNGなんだから、超貴重だよ、見てよ。」
「あとで。」
「もー。でね、今回は平仮名をモチーフにしてて
48個の連作なんだって。凄くない?」
「ふーん。
・・・もしかしたら・・・。」
「なによ?」
「・・・そのうちの一個はニセモノなんじゃないか?」
「ちょ、なに言ってるの?! 見てもいないくせに!」
問題
兄は何故こんなことを言ったのでしょう?
推理は囁きでお願いします。