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紅巾
2016/02/04 20:57
青緑君の働くコンビニに辿り着いた俺と赤井。
俺は店内の入り口から一直線を描くように目標に突き進み、それを手に取った。
「万引きされたのはこれだろう」
俺は赤井にそれを見せる。
「他にも種類あるけど、それなのか?」
「青緑君に確認すれば済むことだ」
俺は、カウンターからこちらの様子をニヤニヤしながら見ていた青緑君に尋ねる。
「万引きされたっていうのはこれだろう?」
「正解」
青緑君はあっさりと正解を認めた。
「赤井、まさかこの程度のことで紅に頼ったのかい?」
「黙れ」
俺は今にも口論を始めそうな二人の間に割って入る。口論が始まってしまえば話がなかなか進まない。
「青緑君も人が悪いぞ。普通に商品名を書けばいいものを、わざとレモンと勘違いさせようとしただろう。こう書くにしても、上下の横線を付けるべきだろうに」
「間違いではないだろう。偶然レモンに見えたとしても仕方のないことだ。固有名詞だし、運がなかったんだよ」
確かに間違いではないが……。
俺は呆れつつも、目的は達したので事務所に戻ることにした。
「で、結局どういうことだったんだ?」
赤井がまだ納得できないと言いたげな目で俺を見る。
「要するに、青緑君が赤井を惑わす書き方をしたってわけだな」
「そこまでは流石に分かるが……」
「ところで赤井、あの商品を飲んだことなかったのか?」
「ない。というか何て名前だっけ」
……本当に赤井はこの手のものを飲まないんだな。記憶に残らないほどとは。
俺は仕方なく答えを言って聞かせた。
俺は店内の入り口から一直線を描くように目標に突き進み、それを手に取った。
「万引きされたのはこれだろう」
俺は赤井にそれを見せる。
「他にも種類あるけど、それなのか?」
「青緑君に確認すれば済むことだ」
俺は、カウンターからこちらの様子をニヤニヤしながら見ていた青緑君に尋ねる。
「万引きされたっていうのはこれだろう?」
「正解」
青緑君はあっさりと正解を認めた。
「赤井、まさかこの程度のことで紅に頼ったのかい?」
「黙れ」
俺は今にも口論を始めそうな二人の間に割って入る。口論が始まってしまえば話がなかなか進まない。
「青緑君も人が悪いぞ。普通に商品名を書けばいいものを、わざとレモンと勘違いさせようとしただろう。こう書くにしても、上下の横線を付けるべきだろうに」
「間違いではないだろう。偶然レモンに見えたとしても仕方のないことだ。固有名詞だし、運がなかったんだよ」
確かに間違いではないが……。
俺は呆れつつも、目的は達したので事務所に戻ることにした。
「で、結局どういうことだったんだ?」
赤井がまだ納得できないと言いたげな目で俺を見る。
「要するに、青緑君が赤井を惑わす書き方をしたってわけだな」
「そこまでは流石に分かるが……」
「ところで赤井、あの商品を飲んだことなかったのか?」
「ない。というか何て名前だっけ」
……本当に赤井はこの手のものを飲まないんだな。記憶に残らないほどとは。
俺は仕方なく答えを言って聞かせた。