s_hskz
Gの解釈(含、目覚め自体には確率改訂の根拠がない)に御同意頂いていらっしゃるとのこと、有り難く存じます。
あれれさんの解釈には一本、筋が綺麗に通っていると私は思います。
私が眠り姫問題にはじめて出会った頃、私はモンテカルロ・シミュレータを作りました。
(JavaScript言語でプログラムし、ブラウザで処理しました。)
一人ぶんの、ただ1回の経験をシミュレートする下処理を作り、主処理では、その下処理を複数回、回して結果を得るものです。結果は、あれれさんの望む通り、そして当時の私が望む通りでした。
1/3派の人々にとって、その下処理は噴飯物だったようです。私は下処理の冒頭で乱数を発生させ、場合Aを処理するルーチンと、場合Bを処理するルーチンとに等確率にて分岐しました。場合Aを処理するルーチンでは1回【目覚め】を発生させました。また、場合Bを処理するルーチンでも1回【目覚め】を発生させました。全体として下処理では1回の【目覚め】を発生させたのです。すなわち場合Bの処理では、冒頭で乱数を呼び、等確率にて、二日目の処理と三日目の処理とに分岐し、それぞれで1回の【目覚め】を発生させました。これは当時の私の考え方、そして今のあれれさんの考えに合致しています。
しかしながら1/3派の人々にとっては承服しがたいアルゴリズムでした。今でも覚えている批判には次のようなものがありました。インタビュアーの視点による内心のつぶやきの形をとっています。『へいへいへいっ、今起きた君っ、俺は君が場合Bだと知っているぞ。従って、君の今の【目覚め】の価値は、場合Aの諸君の【目覚め】の価値の二分の一なんだ。かわいそうになあ、これから俺が君にするインタビューは、場合Aの諸君にたいして行うインタビューの半分の価値しかないのだ。』
これにはびっくりしました。半年後くらいでしたか…別の主処理と下処理を組み直しました。場合Bを二回呼び(二日目用、三日目用に)、場合Aを1回呼ぶ主処理でした。
この頃には私は動揺しておりました。1/3派になったのは、しばらくしてのことです。今は1/3派ではありませんが。
さて、あれれさんは場合Aと赤チョーカーとを同一視していらっしゃいます。あれれさん以外で、この眠り姫プロジェクトにご参加頂いた皆さんも、この点には異論がないように見受けられます。
私は、つい最近になって、場合Aと赤チョーカーとを同一視しない見地にたってしまいました。ここが、あれれさんや皆さんと大きく違うところです。
私には、この見地を上手に説得的に説明する術がございません。私は、ただ単に頻度主義で数え上げるのみです。
Gが正しいということには同意します。
目覚めたときに場合Aである確率は1/2。
目覚めたときに場合Bである確率も1/2です。
場合Bについては二日目と三日目の2つに分かれます。
どちらかを優遇する理由はないので等確率だと考えるのが妥当でしょう。
よって、場合Bの二日目である確率は1/4。
場合Bの三日目である確率は1/4となります。
場合A、場合B二日目、場合B三日目と3つの可能性があり、
それぞれチョーカーの色が赤、青、青です。
しかし、先程計算したとおり、それらの確率は異なっていますので、
単純に赤である確率は1/3とはなりません。
赤である確率は、場合Aである確率と等しく1/2
青である確率は、
場合B二日目である確率+場合B三日目である確率=1/4+1/4=1/2
となります(要するに場合Bである確率なのですが)
つまり確率の違う事象を同等に数えているために間違っているということです。