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Yss
2015/10/02 15:42
ヒントをつぶやいてみます。
条件付き確率の問題は、主にふた通りの攻め方があります。
ひとつは、高校で習う確率(頻度主義)に基づいて、ガチで数え上げる方法。
たっくん4さんは、このルートで見事に正解されました
もうひとつは、条件付き確率の公式を使う方法(こちらも一応学校で習いますが)。
ぼやき餅さんはこちらの方法で正解されました。
私はどうしても条件付き確率の公式が覚えられず苦労した記憶があります。
でも、それを少し変形した「ベイズの定理」はすっと頭に入りました。
私は、こちらの考え方を、最近気に入っています。
有名な、Boy or Girl パラドックスという問題があります。
その本筋は、深くて面白いので、ご興味のある方は以下を。
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Boy_or_Girl_paradox
ここではパラドックスの本筋と言うよりも、
これを説明のための例として使いたいと思います。
スミスさんには二人の子供がいます。少なくとも片方は男の子です。
ふたりとも男の子である確率はどれだけでしょうか?
この答えは、一意に決まりません。
スミスさんに「男の子はいますか?」と質問して、「います」と答えた。
という経緯なら、
男男、男女、女男、女女、という全ての場合を考慮して、
そのうち、男男、男女、女男、の場合に「います」の返答になるので、
男男、男女、女男(3通り)のうち、男男(1通り)ですから、
1/3、となります。←この解き方は「数え上げ」です。
もしも、スミスさんの家を通りかかったときに、ひとりの男の子を
見かけたとします。「少なくともひとりの男の子がいる」ことが
分かりました。でも、この経緯だと、
残りのひとりが男であるか女であるかは1/2、つまり、
質問の答えは1/2になります。
高校までの確率論(頻度主義)ですと、後者の方はなじみがあるけど、
前者の方は、少しばかり違和感があるのではないでしょうか。
私はあります。
というのも、既に事実は確定している(が自分が知らないだけ)で、
神さま(というか少なくともスミスさん)は答えを知っているはず
なのに、その確定したことに対して「確率」を考えることの違和感
ではないかと私は考えています。
(でも身の回りの問題は、本当は確定しているかもしれないけど、
自分は十分な情報がないので、確定していないと同じ、ということ
が、よくあるかと思います)
さてここで、全て数え上げる方法以外のやりかたをご紹介します。
ぼやき餅さんが解答されたやり方は、こちらに近いですが、
ここでご紹介する方法は、もう一歩(ベイズ主義に)踏み込んでいます。
事象A:スミスさんの子供が「男男」である
事象B:スミスさんが「(男の子が)います」と答えた
確率PB(A)を、Bが起きた時にAである(であった)確率、
と定義します。発生順でBの方が後なので「事後確率」と呼ばれます。
P(A)をAが起きる確率(Bの発生を知る前に見積もれるもの)
P(B)をBが起きる確率(全事象中の、Bが起きる確率)
PA(B)をAが起きた時に、Bが起きる確率
と定義します。
すると、以下の関係が成立します(ベイズの定理)。
PB(A)=PA(B)・P(A)/P(B)
PA(B)は「男男」であるとき、スミスさんが「います」と言う確率なので1(100%)
P(A)は事前情報なしに「男男」である確率を求めるので、1/4
P(B)は全事象は上に挙げた4通り。等確率で起こると考えて良いので、
うち3通りが、スミスさんが「います」と答える場合になります。
したがって3/4
計算するとPB(A)=1/3
この計算式は、
「本当は決まっているかもしれないが、自分は知らないことに
対しての確率、つまり事後確率・主観確率を、
事前確率(高校までの「頻度主義」でも扱う確率)から求める式」
です。
ここでの例は、単純だったので、最初の解法(数え上げ)でも、
難なく解けますが、複雑になって行くにしたがい、
この式の威力が増していきます。
あとは、本問の数値を入れていけば・・・
あ、だいぶネタバレしちゃった?
条件付き確率の問題は、主にふた通りの攻め方があります。
ひとつは、高校で習う確率(頻度主義)に基づいて、ガチで数え上げる方法。
たっくん4さんは、このルートで見事に正解されました
もうひとつは、条件付き確率の公式を使う方法(こちらも一応学校で習いますが)。
ぼやき餅さんはこちらの方法で正解されました。
私はどうしても条件付き確率の公式が覚えられず苦労した記憶があります。
でも、それを少し変形した「ベイズの定理」はすっと頭に入りました。
私は、こちらの考え方を、最近気に入っています。
有名な、Boy or Girl パラドックスという問題があります。
その本筋は、深くて面白いので、ご興味のある方は以下を。
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Boy_or_Girl_paradox
ここではパラドックスの本筋と言うよりも、
これを説明のための例として使いたいと思います。
スミスさんには二人の子供がいます。少なくとも片方は男の子です。
ふたりとも男の子である確率はどれだけでしょうか?
この答えは、一意に決まりません。
スミスさんに「男の子はいますか?」と質問して、「います」と答えた。
という経緯なら、
男男、男女、女男、女女、という全ての場合を考慮して、
そのうち、男男、男女、女男、の場合に「います」の返答になるので、
男男、男女、女男(3通り)のうち、男男(1通り)ですから、
1/3、となります。←この解き方は「数え上げ」です。
もしも、スミスさんの家を通りかかったときに、ひとりの男の子を
見かけたとします。「少なくともひとりの男の子がいる」ことが
分かりました。でも、この経緯だと、
残りのひとりが男であるか女であるかは1/2、つまり、
質問の答えは1/2になります。
高校までの確率論(頻度主義)ですと、後者の方はなじみがあるけど、
前者の方は、少しばかり違和感があるのではないでしょうか。
私はあります。
というのも、既に事実は確定している(が自分が知らないだけ)で、
神さま(というか少なくともスミスさん)は答えを知っているはず
なのに、その確定したことに対して「確率」を考えることの違和感
ではないかと私は考えています。
(でも身の回りの問題は、本当は確定しているかもしれないけど、
自分は十分な情報がないので、確定していないと同じ、ということ
が、よくあるかと思います)
さてここで、全て数え上げる方法以外のやりかたをご紹介します。
ぼやき餅さんが解答されたやり方は、こちらに近いですが、
ここでご紹介する方法は、もう一歩(ベイズ主義に)踏み込んでいます。
事象A:スミスさんの子供が「男男」である
事象B:スミスさんが「(男の子が)います」と答えた
確率PB(A)を、Bが起きた時にAである(であった)確率、
と定義します。発生順でBの方が後なので「事後確率」と呼ばれます。
P(A)をAが起きる確率(Bの発生を知る前に見積もれるもの)
P(B)をBが起きる確率(全事象中の、Bが起きる確率)
PA(B)をAが起きた時に、Bが起きる確率
と定義します。
すると、以下の関係が成立します(ベイズの定理)。
PB(A)=PA(B)・P(A)/P(B)
PA(B)は「男男」であるとき、スミスさんが「います」と言う確率なので1(100%)
P(A)は事前情報なしに「男男」である確率を求めるので、1/4
P(B)は全事象は上に挙げた4通り。等確率で起こると考えて良いので、
うち3通りが、スミスさんが「います」と答える場合になります。
したがって3/4
計算するとPB(A)=1/3
この計算式は、
「本当は決まっているかもしれないが、自分は知らないことに
対しての確率、つまり事後確率・主観確率を、
事前確率(高校までの「頻度主義」でも扱う確率)から求める式」
です。
ここでの例は、単純だったので、最初の解法(数え上げ)でも、
難なく解けますが、複雑になって行くにしたがい、
この式の威力が増していきます。
あとは、本問の数値を入れていけば・・・
あ、だいぶネタバレしちゃった?