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?s_hskz 2015/10/24 11:35
 
No.24 きたちゃさんによる正解!について 

きたちゃさん謹製の解の原典は以下の通りです。

@ABC^DEF
AADG^BEH
BCDI^AFH
CAEI^CGH

【見取図】(○は左に乗せ、×は右に乗せ、−は乗せない、です。)

\:@ABC
A:○○×○
B:○×−−
C:○−○×
D:×○○−
E:××−○
F:×−×−
G:−○−×
H:−×××
I:−−○○

さてここで、@Aだけに注目します。

\:@A
A:○○
B:○×
C:○−
D:×○
E:××
F:×−
G:−○
H:−×
I:−−

@Aについて対称です。@の3個の○に、Aでは○×−が1個づつ、@の3個の×に、Aでは○×−が1個づつ、@の3個の−に、Aでは○×−が1個づつ組み合わされていて、また、同様に、Aの3個の○に、@では○×−が1個づつ、Aの3個の×に、@では○×−が1個づつ、Aの3個の−に、@では○×−が1個づつ、組み合わされています。

これはとても綺麗な形ですので、今回の出題《天秤祭》に挑んだ方々におかれましては、一度はパーツとして使おうと試みたことがあるのではないでしょうか。


次にBCをみてみましょう。

\:BC
A:×○
B:−−
C:○×
D:○−
E:−○
F:×−
G:−×
H:××
I:○○

BCについて対称です。対称の仕組みは@Aの間の対称の仕組みと全く同様です。○を軸にみていくと、Bの3個の○に、Cでは○×−が1個づつ、逆にCの3個の○に、Bでは○×−が1個づつ、となり対称、×を軸にしても−を軸にしても同様です。

つまり、@AのパーツとBCのパーツは仕組みが同じで、ただ、○×−に割り当てるコイン(ABC〜I)が異なるわけです。

こうしたパーツのコインの割り当ては様々なのですが、きたちゃさんは膨大な割り当て方法がある中から上手に組み合わせ、@Aのパーツのニセ金貨特定能力と、BCのパーツのニセ金貨特定能力とを、互いに補償しあう形で結合することに成功したとみられます。

さらっと説明を書きくだしましたが、実際にやってみるとかなり困難な仕事です。きたちゃさんが、機能するパーツの組み合わせを見いだしたときには、かなりの爽快感があったのではないかと思われます。


===

さて。私がきたちゃさんの解の見取り図を最初に書いたときには思わず首を捻りました。こちらのほうが自然なのではないかと【見取図】〈きたちゃさん改〉を書いてみました。なんのことはありません。原典における天秤Bにのせる金貨の左右を換えただけです。

きたちゃさん原典
\:@ABC
A:○○×○
B:○×−−
C:○−○×
D:×○○−
E:××−○
F:×−×−
G:−○−×
H:−×××
I:−−○○

きたちゃさん改
\:@A3C
A:○○○○
B:○×−−
C:○−××
D:×○×−
E:××−○
F:×−○−
G:−○−×
H:−×○×
I:−−×○

さきほど「こちらのほうが自然」としましたがこのあたりの操作の感覚としては隠れた対称性をもっと浮かびあがらせるための措置なのです。
「Aだけが4回計量されている、どうせなら全部の計量でAを左側の皿に乗せてしまえ」という思いもありました。

さらに対称性を浮かび上がらせることにします。@とAを入れ換えます。

きたちゃさん改2
\:A@3C
A:○○○○
B:×○−−
C:−○××
D:○××−
E:××−○
F:−×○−
G:○−−×
H:×−○×
I:−−×○

え?かえって汚くみえますか?いいえ、そうではありません。A@のパーツと、3Cのパーツとの関連をみてみましょう。

片方が×○ならばもう片方では−−となっています。(B,I)
片方が○×ならばもう片方では×−となっています。(D,H)
片方が−×ならばもう片方では○−となっています。(F,G)
片方が−○ならばもう片方では××となっています。(C,E)
片方が○○ならばもう片方では○○となっています。(A)
このようにしてA@のパーツと、3Cのパーツとが、ガッチリと組あがっているのだとわかりました。

きたちゃさん原典ではよくわからなかったのですが、かなりの対称性がみられることが判明して参りました。

申し遅れましたが以上の変形では左右に乗せる位置を交換、天秤の名前を交換、みたいなものですから、解の本質にはなんら手をいれておりません。


===

きたちゃさん改2の見取図をみていたところ、私はある事実に気がつき、ひどくビックリいたしました。私が出題時に用意していたふたつの解のうち、ひとつは以下のようなものです。

用意していた回答1
\:@ABC
A:○○○○

B:×○−−
C:−×○−
D:−−×○
E:○−−×

F:○××−
G:−○××
H:×−○×
I:××−○


きたちゃさん改2の金貨の名を適宜振り替えれば、用意していた解のひとつと同じです。
私のこの解は、金貨が8枚しかないバージョンの解を改造して作ったものです。改造前の解は、《天秤祭》の出題にあたり例題として皆さんに提示済みのものです。私の解の作り方は、見取図でいえば、9を【分解】して【1】【4】【4】にわけ、それぞれの内部が対称であり、【1】と【4】、【4】と【4】が綺麗に干渉するように心掛けたものでして、いわば、横にスライスしたパーツを結合させたものでした。きたちゃさんが縦にスライスしたパーツを結合したことと好対照です。

まったく異なる戦術から、本質的には全く同じ解に、私達がたどりついたこと、とても驚きました。

横スライス戦法についてはいずれ近いうちに投稿させて頂きたく存じます。
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