
s_hskz
===囁き欄===
以前の投稿で、「ツリー上距離」を定義しましたが、
この距離の面白い性質を発見しました。
表現するならこんな感じです。
A、Bの天秤パターンを「足し算」すると、
そうして出来た複合パターンABは、必ず、
A、Bの「間」に位置し、
A→(距離a)→AB→(距離b)→B
AとBの距離はa+b
という関係を満たす。
以下、説明です。
ある金貨の天秤パターンから、別の金貨の天秤パターンを
作るときの「操作」を前の投稿でいくつか定義しましたが、
たとえばそのうちの、(2)zrを例にとると、
非0の要素を、1個0に変え、別の1個を1⇔2と反転させる、
という操作ですので、
0111→0021
などと変わります。
このときの「距離」は、
1⇔2の直接変換を許さず、
必ず0を通って変換するルールで考える(ツリー上距離の定義)と、
0111→0011→0001→0021
こんな風に「距離3」であることが分かります。
このとき、
元のパターン0111と、
操作して生成した0021の複合パターンを考えます。
つまり元がニセ金貨A、新たに生成したのがニセ金貨Bだったら、
ニセ金貨がABの天秤パターンを考えるわけです。
「風変わりな足し算」を行うと、結果は、
0001 となるわけですが、
これ、上の変換ルートの中に出てきています。
(違うルートもあるのですが、どうやら、
必ず、変換ルート上に、複合パターンが出現する、
そのような変換ルートの取り方があるようなのです)
そして、距離の足し算が、面白いことになっています。
元のパターンがA 変換後がB
複合パターンをABと表現すると、
A→(距離c)→B
A→(距離a)→AB
AB→(距離b)→B
と、距離を定義したとき、どうやら、
c=a+b
になるようです。
言い換えると、こういうことです。
A、Bの天秤パターンを「足し算」すると、
そうして出来た複合パターンABは、必ず、
A、Bの「間」に位置し、
A→(距離a)→AB→(距離b)→B
AとBの距離はa+b
という関係を満たす。
全て(かどうかは自信ないですが)の「操作」について、
変換前→複合→変換後のパターンについて、
「距離」を求めてみたのですが、
例外なく、そうなっています。
「距離」は「ツリー上距離」で決め打ちで考えています。
リストの表記法ですが、
z 非0要素をひとつ0にする
x 0要素を、ひとつ非0にする
r 非0要素を1⇔2とひとつ反転する
数字 あとに続く操作を数字の数だけ行う
操作の内容の次が、距離、そのあと、
たとえば、T1Y2Yというのは、
元の天秤パターンが集合T(3回傾く)に属し、
「足し算」した複合パターンが集合Y(2回傾く)に属し、
変換後のパターンが集合Yに属し、
間の距離が、順に1,2である、という意味です。
ここまで、例外なく、上で説明したことが成り立ってます。
最後の○×は、この変換が使えないことが自明→×、という意味。
(1)z, 1,T0T1Y,×
(2)zr, 3,T1Y2Y,○
(3)z2r, 5,T2M3Y,○
(4)2zxr,5,T2T3Y,○
(5)r, 2,T1Y1T,○
(6)2r, 4,T2M2T,○
(7)3r, 6,T3N3T,×
(8)zx, 2,T2Q2T,○
(9)zxr, 4,T2T2T,○
(10)zx2r,6,T3Y3T,○
(11)2zx, 3,T1Q2Y,○
(12)zx, 2,Y1T1Y,○
(13)2z2x,4,Y2Q2Y,○
(14)r, 2,Y1M1Y,○
天秤パターンが「重複する」ということは、
「距離0」のものが出現する、ということと同義なので、
この距離を使って、うまく戦略的にパターンを求められないか、
考えているところです。
距離が、順に2,4,6の変換を使うと2+4=6になってしまい、
気づいたら元のパターンに戻っていたということがあり得るので。
(但しそうじゃない可能性もかなりあって、ヒント程度にしか
ならないのが痛いところです)
また、
たとえば、集合Tに属する「元のパターン(A)」に、
(5)r の操作を加え(→B)、そこからさらに、(6)2rの操作を
加え(→C)たときに、3rになってしまったら(7)3rのNGパターン
(対消滅)が(BとCの間で)出現してしまう。
あるいは、r操作を同じ桁に2回加えると元に戻るので、
(2)zrのあと、(14)rを「同じ桁に」加えると、
結果(1)zが生まれるので、
A→(2)→B→(14)→C と変換した場合、
A→(1)→Cと同等になり、
これは、「ブラックホール型」のNGパターンです。
このようにして、具体的なパターンを当てはめる前に、
「操作」間の干渉を調べて戦略が立てられないか・・・
ということを考えているのですが、
なかなか結論は出ていないです・・・
また、純粋に「距離」の加減だけで答えを導くには、
素数が少なすぎるというか、距離2や3が多すぎて、
可能性を絞り込みにくいと感じています。
距離7とか13とかが多数登場するなら、うまく組み合わせて、
距離0が出ないように、という工夫もしやすそうなのですが・・・
しかし、このツリー上距離、
こんなにキレイに整理出来るということは、
何か本質的な表記法になっているのか、
それとも(私が理解してないだけで)自明なことなのか、
はたまた、キレイなだけで、解法とは関係ないのか、
そこがまだ、つかめないでいます・・・
が、面白いので投稿してみました。
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おまけ問題における、この《ツリー上距離》の概念における構造の発見は、とても興味深いですね。 大化けするような予感がしてなりません。
別件ですが、例の「風変わりな足し算」の定義を、実は私は以下のようにしていました。
x仝y = (x+y)/(1+(xy)^2)
xもyも、値は、−1、0、1 の3つしかとらないものとして…です。
いつか機械で解明しなくてはいけない時が来たら使おうかなあと思っていました。 が、未だに使うチャンスに至らずでございまして… 有理関数とは云え、綺麗ではないので取り扱いに不便を感じ、紙と鉛筆とでトライしている現在、お蔵入りになっていました。 ふと思い出したものですからつぶやいてしまいました。
当面、クローズの予定はありません。
さらに余談です……実はおまけ問題でコインを1枚ひいた8枚の解を、ある人から教えてもらったのですが、【私の解法からは絶対に出てこない】パターンでして、激しく動揺しております。ものすごく汚い?解なのです。オリジナルの私なりの理屈が通らなくて愕然としております。
これだから天秤趣味はやめられません。^^
↓追記:結論に変わりはないのですが、複合パターンABの具体例として書いた0001は間違いで、0101が正しかったです。失礼しました