クイズ大陸



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?害鳥 2015/04/27 23:17
解答です.

k回で終わる確率をp[k]と書くと,期待値がN回であるから次の式が成り立つ.
Σ[k=1〜∞]kp[k]=N …(1)
Σ[k=1〜∞]p[k]=1 …(2)

N回以内で終わる確率p[1]+p[2]+…+p[N]を最大にしたければ,p[N+1]以降を全て0にすることが考えられる.実際にそのようにしてみると
p[1]+2p[2]+3p[3]+…+Np[N]=N
p[1]+p[2]+p[3]+…+p[N]=1

この解は色々あるが,任意のNに対して通用する解としてp[1]=p[2]=…=p[N−1]=0,p[N]=1がある.よって確かに解が存在するので,N回目に確実に終了するとき,N回以内に終わる確率はp[1]+p[2]+…+p[N]=1が最大値である.

次にp[1]+p[2]+…+p[N]の最小値を考える.これは逆に考えればp[N+1]+p[N+2]+…を最大にしたいということである.(1)式を見ればわかる通り,後ろの項ほど係数が大きくなる一方で,左辺の値はあくまでNでなければならないので,できるだけ前の項に振り分けた方が有利である.よって,p[N+1]までを考え,p[N+2]以降を捨てる.すると

p[1]+2p[2]+…+Np[N]+(N+1)p[N+1]=N
p[1]+p[2]+…+p[N]+p[N+1]=1

となるが,この両辺の差をとると

p[2]+2p[3]+…+(N−1)p[N]+Np[N+1]=N−1

となり,p[N+1]≦(N−1)/Nであることがわかる.ここでp[N+1]=(N−1)/Nとしてみると

p[1]+2p[2]+…+Np[N]+(N+1)(N−1)/N=N
p[1]+p[2]+…+p[N]+(N−1)/N=1

となるが,これを整理すると

p[1]+2p[2]+…+Np[N]=1/N
p[1]+p[2]+…+p[N]=1/N

となり,任意のNに対して成り立つ解としてp[1]=1/N,p[2]=…=p[N]=0が存在する.p[N+2]以降を捨てたり,p[N+1]≦(N−1)/Nだからp[N+1]=(N−1)/Nとしてみるなど,N回以内に終わる確率を最小にするような様々な仮定的操作をしてきたが,その結果,このような解が存在した以上,これが解である.つまり,N回以内に終わる確率はp[1]+p[2]+…+p[N]=1/Nでこれが最小値である.
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