>>104-105 >>109 >>111 >>120 の続き【
妄想段階の正解と解説・
その3】
「探偵さん、質問していいですか?」
「はい、なんでしょう?」
「サムは怖がってはいませんでしたか?
いや、私がサムを寂しがらせたのかな。」
「サム君は無事です。うちの高校生が一緒ですよ。
普段から、よく私の事務所に立ち寄って遊んでいます。」
「こんなことを、サムがお願いしたのですか?」
「そういうコトになるでしょう。
家政婦さんにもお会いしましたが 心配していました。
『旦那様は忙しすぎる、坊ちゃんが可哀想だ。これでは虐待のようだ。』と。」
「そんなことを?」
「貴方自身も、多少は気にしていたのではありませんか?
無意識にせよ、警察を呼ぶことを避けたのは、
痛くもない腹を 探られたくなかったからでは。」
「そうですね。警察を呼んでいたとしたら、厳重注意を受けたのは
探偵さんではなく、父親である私のほうですね。」
「もちろん、イタズラ電話の責任をとる覚悟はありましたが。
貴方が聡明なかたで良かったですよ。」
「息子を苛めていると思われるのがイヤ、とは考えませんでした。
誘拐が世間に知れれば、危機管理能力の無い人間と思われて
私の名に傷がつく、とは一瞬思った。
結局私は、自分の事しか考えていなかったんだ。」
「無自覚なのが最も恐ろしいのです。
自分がサム君を寂しがらせたと、
貴方は お気づきになったじゃありませんか。
大丈夫、今からでもやりなおせますよ。」
「いや、探偵さんのおかげだ。
こんなに息子のことを考えたのは久しぶりだよ。
妻を亡くした寂しさから仕事に打ち込んできたが、
サムは私以上に寂しかった筈なんだ。」
「どうでしょう、ベビーシッターが必要なら、
うちの子が ちょうどアルバイトを探しておるんですが。」
「ひょっとして名前は、チャッカ・リーとでも いうのかな?」
かえるの妻 2013/12/28 15:32
【妄想段階の正解と解説・その3】
「探偵さん、質問していいですか?」
「はい、なんでしょう?」
「サムは怖がってはいませんでしたか?
いや、私がサムを寂しがらせたのかな。」
「サム君は無事です。うちの高校生が一緒ですよ。
普段から、よく私の事務所に立ち寄って遊んでいます。」
「こんなことを、サムがお願いしたのですか?」
「そういうコトになるでしょう。
家政婦さんにもお会いしましたが 心配していました。
『旦那様は忙しすぎる、坊ちゃんが可哀想だ。これでは虐待のようだ。』と。」
「そんなことを?」
「貴方自身も、多少は気にしていたのではありませんか?
無意識にせよ、警察を呼ぶことを避けたのは、
痛くもない腹を 探られたくなかったからでは。」
「そうですね。警察を呼んでいたとしたら、厳重注意を受けたのは
探偵さんではなく、父親である私のほうですね。」
「もちろん、イタズラ電話の責任をとる覚悟はありましたが。
貴方が聡明なかたで良かったですよ。」
「息子を苛めていると思われるのがイヤ、とは考えませんでした。
誘拐が世間に知れれば、危機管理能力の無い人間と思われて
私の名に傷がつく、とは一瞬思った。
結局私は、自分の事しか考えていなかったんだ。」
「無自覚なのが最も恐ろしいのです。
自分がサム君を寂しがらせたと、
貴方は お気づきになったじゃありませんか。
大丈夫、今からでもやりなおせますよ。」
「いや、探偵さんのおかげだ。
こんなに息子のことを考えたのは久しぶりだよ。
妻を亡くした寂しさから仕事に打ち込んできたが、
サムは私以上に寂しかった筈なんだ。」
「どうでしょう、ベビーシッターが必要なら、
うちの子が ちょうどアルバイトを探しておるんですが。」
「ひょっとして名前は、チャッカ・リーとでも いうのかな?」