クイズ大陸



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儚い矛盾 ≫No. 1
?空蝉 2012/10/05 12:48囁き
 山の上の墓地にて、二人の男が向かい合っている。
 熱く激しい言葉の応酬から、口論の様子である。

男A「・・・・・・だからさっきから言っているだろう!あんたの振る舞いは極めて常軌を逸したものだと」
男B「なにがどう、常軌を逸しているのだろうか?」
男A「ふざけるなよ。俺が墓参りに来たら、あんたは俺の家の墓石の上に堂々とあぐらをかき、そこで煙草を吹かしていやがった。しかも、吸い切った煙草は、墓石で揉み潰していたじゃないか!」
男B「・・・・・・だからどうしたというのだ?」
男A「貴様、いい加減にしろよ。人の家の墓石の上に座っていること自体おかしいじゃないか!俺が来て注意しても、謝りもせず、面倒くさそうに舌打ちをして、何事もなかったようにさっさと帰ろうとしやがった!」
男B「ああ、なんせ用事があったんでね。そこを君が引きとめた。まったく、迷惑な話だ」
男A「・・・・・・なあ、あんた、ひょっとして俺を馬鹿にしてるのか?」
男B「すまない、トイレに行きたいのだが、もういいだろうか」
男A「救いようのない奴だな、てめえは!・・・・・・いいか、俺はてめえみたいな奴は、人としては見做さん!犬畜生以下のろくでなしの生ゴミだ」
男B「しまった、今日はゴミの日だった!出すのを忘れていたよ。はは」
男A「・・・・・・俺は、自分の堪忍袋の緒は他人のそれより遥かに丈夫だと思っている。しかし、それは今まさに切れようとしているのだ。そこをまず理解してほしい・・・・・・というより、もう切れているが・・・・・・」
男B「そうか、じゃあ、おじさんが新しい緒を買ってあげよう」
男A「うおおおおおおおおおお!!!!!!」 (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#) (-_-#)
(男A、男Bを殴り飛ばす)
男A「もういい加減に認めろ!貴様は俺に対して、数々の無礼を働いた!貴様自身の愚行の理解、そして俺に対する謝罪を、今この場で、直ちに要求する!」
男B「君は過去のことにいちいちとらわれるタイプなんだね」
男A「いいか、まずそもそも人の家の墓の上に座ること自体――」

  男Aは男Bに、なんとしても無礼を理解させ、謝罪させたいと思っている。
 しかし、一連の男Aの言動には、実は論理的矛盾が存在する。
 それはなんだろうか?
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