では物語(駄文)を一つ・・
「あのぅ。」
いつも誰も来ないT探偵事務所に久々に客が訪れたようだ。うちに来る客と言ったら浮気調査が何かだろうか。えっと最後にきた依頼はいつだったかな?おおそうだ。かなり前になるけどいなくなった猫を探してくれとかなんとか。気味の悪いおばちゃんであまり関わりあいたくないような人だったな。
繰り返し同じ事を言っていて日本語は通じないし、携帯の着信音は猫踏んじゃっただし。この年でそれはないだろうと思ったっけ。さらに凄いのはあの服装。シンデレラをモチーフにしたというちっとも似合わないドレスを普段着として毎日見せられた日には。
「すいません誰かいませんか?」
せっかく来たお客さんを危うく居留守で追い返すところだった。そんな事ばかりしているから儲からないのだ。
「ただいまそちらに向かいますので少々お待ちを。」
ちらかった部屋をそそくさと片付けると私はドアを開け美香と名乗る客を中へと招いた。つんとした顔をしていたが特に怒っている様子もないのでそのまま話を聞くことにした。
「T探偵ならわかるだろうからって兄にこの暗号を渡されたんです。とりあえずこの暗号を見てください。」
何々。
「にうとうれうやえなんむちけにうはどいにちぬひにせぎひひよきるひやえさはわぬうにう。」
ぬぅ。寝ぼけまなこな私だったがこの暗号の意味はわかった。残されたこの人の事を思うと大変悲しいがこれを伝えるべきかどうかを私に判断しろと言う事だろうか。
「母は今どうしているのですか?」
「一人暮らしをしていますよ。普通の家庭でしたが父がはやくに亡くなり母一人で私達を育ててくれました。変な育ち方をしなかったのは母のおかげで今では兄も私も立派に一人立ちする事が出来たと思っています。」
「本当に立派な母親だったんでしょうね。真面目な娘さんをもって幸せだった事でしょう。美香さん本当はこの暗号の内容わかってるんじゃないですか?無理に笑おうとしてたらすぐわかってしまいますよ。」
目をうるませていた美香さんはそのままその場で泣き出してしまった。
「もう知らない振りをする必要はありません。やっぱりお兄さんも貴方の事が心配だったからこそ伝えるのを迷ったんだと思います。ゆかりさんもきっと二人を空から見守っている事でしょう。」
ようやく母の死を知った美香さんは兄と今後の事について話し合うのでしょうか。
落花生を食べながら私は考え込んでいた。理解していることは依頼料をもらえないような状況だった為に生活費が底を尽き掛けている事、るんるん気分で食事に行く計画はまだまだ先になりそうだ。
例によって私のお腹は満たされない事を嘆いてぐるぐると音を鳴らしている。ロンリー探偵は今日を生きる事に精一杯。私に依頼をすればなんでも解決いたしますよ!!
・・修正・・
「あのぅ。」
いつも誰も来ないT探偵事務所に久々に客が訪れたようだ。うちに来る客と言ったら浮気調査が何かだろうか。えっと最後にきた依頼はいつだったかな?おおそうだ。かなり前になるけどいなくなった猫を探してくれとかなんとか。気味の悪いおばちゃんであまり関わりあいたくないような人だったな。
繰り返し同じ事を言っていて日本語は通じないし、携帯の着信音は猫踏んじゃっただし。この年でそれはないだろうと思ったっけ。さらに凄いのはあの服装。シンデレラをモチーフにしたというちっとも似合わないドレスを普段着として毎日見せられた日には。
「すいません誰かいませんか?」
せっかく来たお客さんを危うく居留守で追い返すところだった。そんな事ばかりしているから儲からないのだ。
「ただいまそちらに向かいますので少々お待ちを。」
ちらかった部屋をそそくさと片付けると私はドアを開け美香と名乗る客を中へと招いた。つんとした顔をしていたが特に怒っている様子もないのでそのまま話を聞くことにした。
「T探偵ならわかるだろうからって兄にこの暗号を渡されたんです。とりあえずこの暗号を見てください。」
何々。
「にうとうれうやえなんむちけにうはどいにちぬひにせぎひひよきるひやえさはわぬうにう。」
ぬぅ。寝ぼけまなこな私だったがこの暗号の意味はわかった。残されたこの人の事を思うと大変悲しいがこれを伝えるべきかどうかを私に判断しろと言う事だろうか。
「母は今どうしているのですか?」
「一人暮らしをしていますよ。普通の家庭でしたが父がはやくに亡くなり母一人で私達を育ててくれました。変な育ち方をしなかったのは母のおかげで今では兄も私も立派に一人立ちする事が出来たと思っています。」
「本当に立派な母親だったんでしょうね。真面目な娘さんをもって幸せだった事でしょう。美香さん本当はこの暗号の内容わかってるんじゃないですか?無理に笑おうとしてたらすぐわかってしまいますよ。」
目をうるませていた美香さんはそのままその場で泣き出してしまった。
「もう知らない振りをする必要はありません。やっぱりお兄さんも貴方の事が心配だったからこそ伝えるのを迷ったんだと思います。ゆかりさんもきっと二人を空から見守っている事でしょう。」
ようやく母の死を知った美香さんは兄と今後の事について話し合うのでしょうか。
落花生を食べながら私は考え込んでいた。理解していることは依頼料をもらえないような状況だった為に生活費が底を尽き掛けている事、るんるん気分で食事に行く計画はまだまだ先になりそうだ。
例によって私のお腹は満たされない事を嘆いてぐるぐると音を鳴らしている。ロンリー探偵は今日を生きる事に精一杯。私に依頼をすればなんでも解決いたしますよ!!
・・修正・・