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?朱雀 2012/06/17 04:11
解答発表

A(a)=∫[0→a]f(x)dx,B(a)=∫[a→X]f(x)dxである. …(*)

(1)
A(a,X)+C=a{B(a,X)+D}にa=0を代入すると,
A(0,X)+C=0
となるが,左辺第一項は∫[0→0]f(x)dxであるから零である.よって,C=0でなければならない.

(2)(3)
(1)より,A(a,X)=a{B(a,X)+D}であるから,ここに(*)式を代入して
∫[0→a]f(x)dx=a{∫[a→X]f(x)dx+D} …(**)
となる.今,f(x)は微分可能な関数であるから積分可能でもあって,∫f(x)dx=F(x)と表すと,(**)式の両辺は
F(a)-F(0)=a(F(X)-F(a)+D)
となる.この両辺をaで微分することにより
f(a)=F(X)-F(a)+D-af(a)
f(a)は微分可能なので更にaで微分して
f'(a)=-f(a)-f(a)-af'(a)
を得る.整理して
f'(a)/f(a)=-2/(1+a)
となるから,両辺をaで積分して
ln|f(a)|=ln{1/|1+a|^2}+α (αは積分定数)
さて,今考えている領域はa≧0でかつ,f(a)はa≧0に於いて正値をとるので
ln{f(a)}=ln{1/(1+a)^2}+α
ここで,αを任意定数βを用いてlnβと書いてもよいから
ln{f(a)}=ln{1/(1+a)^2}+lnβ ⇔ ln{f(a)}=ln{β/(1+a)^2}
よって,求める関数の候補となる関数は
f(x)=β/(1+x)^2
である.これが与えられた諸条件を満たせば求めるべき解である.
A(a,X)=a{B(a,X)+D}
が成立する可能性があるか確かめる.
(左辺)=∫[0→a]f(x)dx=β{1-1/(1+a)}
(右辺)=∫[a→X]f(x)dx=aβ{1/(1+a)-1/(1+X)}+aD
これらが等しいとおいてβを求めると
β=aD/{1-1/(1+a)-a/(1+a)+a/(1+X)}=aD{a/(1+X)}=D(1+X)
このβはaに依存しないから,
f(x)=D(1+X)/(1+x)^2
が求めるべき関数である.

(4)
CA(a,X)+DB(a,X)=a
a=0を代入すると
CA(0,X)+DB(0,X)=0
となるが,左辺第一項は0であり,右辺第一項は,f(x)がx≧0で正値をとることからX>0であれば正でなければならない.したがってD=0が示される.
よって
CA(a,X)=a,すなわちC∫[0→a]f(x)dx=a
となるA(a,X)=0を求めればない.これは
C{F(a)-F(0)}=a
と書け,両辺をaで微分すると
Cf(a)=1
よって,
f(a)=1/C
を得る.これが条件C∫[0→a]f(x)dx=aを満たすことを確かめるのはたやすい.

(5)
仮計算で一応解なしを得ていますが,正式な解答でない上,現在用意しているものをすべて書くには若干時間がかかるので,詳しくは後日書きます.根号がたくさん出てくるので書くのが大変です…

(6)
{A(a,X)}2+{B(a,X)}2=a2
a=0を代入すると,
{A(0,X)}2+{B(0,X)}2=0
となり,左辺第一項は零なので第二項も零でなければならないが,
{B(0,X)}=∫[0→X]f(x)dx=0
であれば,明らかにf(x)は正値関数でない.よって,このような関数は存在しない.
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