クイズ大陸



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困ったお客 ≫No. 1
?空蝉 2011/10/06 14:46囁き
 都内のとあるコンビニ。

 店員が、レジの金をせしめようかどうしようか迷っているところへ、一人のお客が入ってきた。店員はその顔を見るや否や、大きな溜息をついた。

 実はこのお客、「1円玉を100円玉と言い張り、逆に100円玉を1円玉と言い張る」という業界ではブラックリスト入りの人物だった。

 客は、「100円(税込)」と書かれた商品をレジに持ってきた。
「100円です」と店員が言うと、男は1円玉を財布から取り出して、置いた。
「お客様、こちらの商品は100円です」無駄だとわかりながらも店員が認識の誤りを指摘すると、男は「貴様は目が見えんのか。100円玉をちゃんと置いたじゃないか」と案の定の反応を示した。
「(・o・‖)」
「(・o・‖)、じゃねえよ。さっさと会計済ませろ」

 店員はちょっと考えてから、やがて不敵な笑みを作ると、「では、1円で結構ですよ」と言ってみた。
 だが男は「いや、そんなことをしてもらっても悪いからなァ。別にいいよ。もっとも、1円玉(実際は100円玉)を今日は持ってないんだ。・・・くっくっく・・・」と、上乗せするように、さらに不敵な笑みを浮かべた。
「では、10円玉を10枚払ってもらえますか?」店員は負けない。
「いや、あいにく小銭をほとんど切らしていてな。100円玉(実際は1円玉)が二枚しかないんだよ。もし10円玉があれば、そういうふうに払えるんだがねえ。くっくっくっく・・・」

 店員は考える。やがて一つの案が浮かんだ。
 店員は澄ました顔で、「では、この100円玉を両替しますね」と言って、置かれた一円玉をレジに収めたあと、10円玉を10枚取り出して男に渡した。
「さあ、あなたの手には今、10円玉が10枚あります。そいつを払ってもらいましょうか。くっくっくっくっく・・・」

 
 さて、店員の戦略は成功したと言えるのか?
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