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宇奈月
2011/09/26 21:59
私の考えた証明を発表しておきます。
53人で分配不可能なことの証明です。
53は10の倍数ではないので、1種類のケーキでは分配不可能です。
2種類のケーキで分配可能と仮定します。
元々のケーキ1個の大きさを1とし、2種類のケーキの大きさをa,bとします。
1個のケーキから得られるa,bの個数が10個についてすべて等しいと個数が10の倍数になりますので、異なるものがあります。
非負整数s,tを使って、1=a*s+b*tと2通り以上に書けるということです。
1=a*s1+b*t1=a*s2+b*t2とすると、a=(t2-t1)/(s1*t2-s2*t1),b=(s1-s2)/(s1*t2-s2*t1)
自然数p,q,mを使って、a=p/m,b=q/mと書けます。
m=p*s1+q*t1ですので、mはp,qの最大公約数で割り切れます。
p,qが互いに素でないときにはp/m,q/mは約分できることになりますので、p,qは互いに素としてよいです。
m=p*s1+q*t1=p*s2+q*t2ですので、p*(s1-s2)+q*(t1-t2)=0です。
s1-s2とt1-t2の正負は異なります。
p*(s1-s2)=q*(t2-t1)=uとするとs1-s2=q*u/pq,t1-t2=p*u/pq
uがpqで割り切れるのは明らかですので、u/pqは自然数です。
つまりs1-s2はpの倍数で、t2-t1はqの倍数、それぞれのp,qの係数は一致します。
10個のケーキをそれぞれa*s+b*tという形に分割しますが、その分割の仕方は全部で2通りで可能ということを示します。
分割の仕方が3通り以上あったとします。
m=p*s1+q*t1=p*s2+q*t2=p*s3+q*t3とします。
p,qは互いに素ですので、両方奇数か片方だけ奇数のどちらかです。
両方奇数の場合
s1,s2,s3の中には偶奇が一致するものが必ずあります。
s1,s2の偶奇が等しいとしてよいです。
p,qがともに奇数ですので、s1-s2とt1-t2の偶奇は一致するはずで、偶数になると分かります。
するとt1とt2の偶奇も一致することが分かります。
片方だけ奇数の場合
仮にpが偶数とするとs1,s2,s3の偶奇はすべて一致します。
t1,t2,t3の中には偶奇が一致するものが必ずあります。
t1,t2の偶奇が等しいとしてよいです。
p,qが両方奇数、片方だけ奇数のどちらの場合もs1とs2,t1とt2の偶奇が一致するとしてよいことが分かりました。
このとき、2m=p*(s1+s2)+q*(t1+t2)です。
s4=(s1+s2)/2,t4=(t1+t2)/2とすると、s4,t4は非負整数で、m=p*s4+q*t4となります。
つまり、s1,t1,s2,t2による分割をs4,t4による分割2つに置き換えることができます。
分割の仕方が3通り以上ある場合はこのように1つ減らすことができますので、これを繰り返すことによって最終的に2通りにすることができます。
1=a*s1+b*t1=a*s2+b*t2と2通りのみに分割されているとします。
一つ目の分割をk個、二つ目の分割を10-k個行うとします。
このときaの個数は、k*s1+(10-k)*s2
bの個数はk*t1+(10-k)*t2
これらが53に等しくならなくてはいけません。
k,s1,s2は非負整数で、k≦5の場合についてのみ調べれば十分です。
k=0のとき、0*s1+10*s2は10の倍数ですので53になることはありません。
k=1のとき、1*s1+9*s2=53
s2が最大となるのは(s1,s2)=(8,5)のときで、他の場合もs1>s2です。
t1,t2についても全く同じことが言えますので、t1>t2です。
s1-s2とt1-t2の正負は異なるはずですので条件を満たすことはありません。
k=2のとき、2*s1+8*s2*8は偶数なので53になることはありません。
k=3のとき、常にs1>s2となるので不適です。
k=4のとき、4*s1+6*s2は偶数なので53になることはありません。
k=5とき、5*s1+5*s2は5の倍数ですので53になることはありません。
以上より53人の場合は分配不可能であることが示されました。
53人で分配不可能なことの証明です。
53は10の倍数ではないので、1種類のケーキでは分配不可能です。
2種類のケーキで分配可能と仮定します。
元々のケーキ1個の大きさを1とし、2種類のケーキの大きさをa,bとします。
1個のケーキから得られるa,bの個数が10個についてすべて等しいと個数が10の倍数になりますので、異なるものがあります。
非負整数s,tを使って、1=a*s+b*tと2通り以上に書けるということです。
1=a*s1+b*t1=a*s2+b*t2とすると、a=(t2-t1)/(s1*t2-s2*t1),b=(s1-s2)/(s1*t2-s2*t1)
自然数p,q,mを使って、a=p/m,b=q/mと書けます。
m=p*s1+q*t1ですので、mはp,qの最大公約数で割り切れます。
p,qが互いに素でないときにはp/m,q/mは約分できることになりますので、p,qは互いに素としてよいです。
m=p*s1+q*t1=p*s2+q*t2ですので、p*(s1-s2)+q*(t1-t2)=0です。
s1-s2とt1-t2の正負は異なります。
p*(s1-s2)=q*(t2-t1)=uとするとs1-s2=q*u/pq,t1-t2=p*u/pq
uがpqで割り切れるのは明らかですので、u/pqは自然数です。
つまりs1-s2はpの倍数で、t2-t1はqの倍数、それぞれのp,qの係数は一致します。
10個のケーキをそれぞれa*s+b*tという形に分割しますが、その分割の仕方は全部で2通りで可能ということを示します。
分割の仕方が3通り以上あったとします。
m=p*s1+q*t1=p*s2+q*t2=p*s3+q*t3とします。
p,qは互いに素ですので、両方奇数か片方だけ奇数のどちらかです。
両方奇数の場合
s1,s2,s3の中には偶奇が一致するものが必ずあります。
s1,s2の偶奇が等しいとしてよいです。
p,qがともに奇数ですので、s1-s2とt1-t2の偶奇は一致するはずで、偶数になると分かります。
するとt1とt2の偶奇も一致することが分かります。
片方だけ奇数の場合
仮にpが偶数とするとs1,s2,s3の偶奇はすべて一致します。
t1,t2,t3の中には偶奇が一致するものが必ずあります。
t1,t2の偶奇が等しいとしてよいです。
p,qが両方奇数、片方だけ奇数のどちらの場合もs1とs2,t1とt2の偶奇が一致するとしてよいことが分かりました。
このとき、2m=p*(s1+s2)+q*(t1+t2)です。
s4=(s1+s2)/2,t4=(t1+t2)/2とすると、s4,t4は非負整数で、m=p*s4+q*t4となります。
つまり、s1,t1,s2,t2による分割をs4,t4による分割2つに置き換えることができます。
分割の仕方が3通り以上ある場合はこのように1つ減らすことができますので、これを繰り返すことによって最終的に2通りにすることができます。
1=a*s1+b*t1=a*s2+b*t2と2通りのみに分割されているとします。
一つ目の分割をk個、二つ目の分割を10-k個行うとします。
このときaの個数は、k*s1+(10-k)*s2
bの個数はk*t1+(10-k)*t2
これらが53に等しくならなくてはいけません。
k,s1,s2は非負整数で、k≦5の場合についてのみ調べれば十分です。
k=0のとき、0*s1+10*s2は10の倍数ですので53になることはありません。
k=1のとき、1*s1+9*s2=53
s2が最大となるのは(s1,s2)=(8,5)のときで、他の場合もs1>s2です。
t1,t2についても全く同じことが言えますので、t1>t2です。
s1-s2とt1-t2の正負は異なるはずですので条件を満たすことはありません。
k=2のとき、2*s1+8*s2*8は偶数なので53になることはありません。
k=3のとき、常にs1>s2となるので不適です。
k=4のとき、4*s1+6*s2は偶数なので53になることはありません。
k=5とき、5*s1+5*s2は5の倍数ですので53になることはありません。
以上より53人の場合は分配不可能であることが示されました。