幽霊船2 ≫No. 1
空蝉
2011/08/16 10:41
海の底よりも暗いのではないかとすら思えるような、闇夜に沈む大海原を、一隻の船が進んでいる。
この船はただの船ではない。キール船長率いる、巨大な幽霊船だ。彼らは今日もまた、獲物を求めて夜の海を徘徊しているのだ。
彼らの凄惨な略奪行為は、ここら一帯の船乗りの間では有名な話だった。
“幽霊船に気を付ろ。奴らに魅入られたが最後、俺たちの帰還の保証はない”
キール達は、凄惨な略奪行為(獲物の船の船員の生命及び積載物の強奪)を繰り返している。そして、今宵も・・・・・・
「船長!11時方向に船影を発見!久しぶりの獲物ですよ!」幽霊船の乗組員の一人であるジャックが、望遠鏡を手に、嬉々たる表情を浮かべながら、声高に叫んだ。
獲物の船の大きさは、キール達の船よりは一回り小さいといったところ。中規模の貿易船だ。甲板には、その船の乗組員の姿がちらほら見受けられる。
「よおし、全員配置につけ!!」キールは船員たちに出動準備を命じた。
やがて二つの船は接触し、キール船長を筆頭とする幽霊乗組員たちによる侵略が開始された・・・・・・!
だが、なぜか獲物の船は一切の被害を受けることがなかった。
なぜだろう
※もちろん、獲物の船は幽霊船ではない
※幽霊達(もちろん、キール船長の船の乗組員全員)は非情である。よって、「よし、お前の船だけは見逃してやろう」などどいった、ラッキーな状況を期待してはならない。
※幽霊たちから泳いで逃げ切ることは不可能。また、戦って勝つことも不可能
空蝉 2011/08/16 10:41
この船はただの船ではない。キール船長率いる、巨大な幽霊船だ。彼らは今日もまた、獲物を求めて夜の海を徘徊しているのだ。
彼らの凄惨な略奪行為は、ここら一帯の船乗りの間では有名な話だった。
“幽霊船に気を付ろ。奴らに魅入られたが最後、俺たちの帰還の保証はない”
キール達は、凄惨な略奪行為(獲物の船の船員の生命及び積載物の強奪)を繰り返している。そして、今宵も・・・・・・
「船長!11時方向に船影を発見!久しぶりの獲物ですよ!」幽霊船の乗組員の一人であるジャックが、望遠鏡を手に、嬉々たる表情を浮かべながら、声高に叫んだ。
獲物の船の大きさは、キール達の船よりは一回り小さいといったところ。中規模の貿易船だ。甲板には、その船の乗組員の姿がちらほら見受けられる。
「よおし、全員配置につけ!!」キールは船員たちに出動準備を命じた。
やがて二つの船は接触し、キール船長を筆頭とする幽霊乗組員たちによる侵略が開始された・・・・・・!
だが、なぜか獲物の船は一切の被害を受けることがなかった。
なぜだろう
※もちろん、獲物の船は幽霊船ではない
※幽霊達(もちろん、キール船長の船の乗組員全員)は非情である。よって、「よし、お前の船だけは見逃してやろう」などどいった、ラッキーな状況を期待してはならない。
※幽霊たちから泳いで逃げ切ることは不可能。また、戦って勝つことも不可能