No. 80≫ No.81 ≫No. 82
そうそう
2011/05/22 13:34
−エピローグ−
私は家に入ると、自分の部屋にかけこんで、ベッドにつっぷした。
…くやしい!でも、意外とここってハイソなのかしら…みんなバレエやってるの?
「鶴子、鶴子〜?」
お母さまが呼んでる…?なんだろう。
【お友達が、あなたにあげるものがあるって…なんか急いでたみたいで、もう帰っちゃったけど」
え?まさか…バレエ衣装のお古を持ってきたの?
「あなたには、これがお似合いよ!オホホホ」
そういう声が聞こえたような気がした。その一方、みんながどんな衣装を持ってるか、興味があった。
「はい、これ…ずいぶん重いわね」確かに重い。そして、開けてみるとそこには…
大量の、じゃがいもが入っていた。
「あなたには、これがお似合いよ!」<あなたには、これがお似合いよ!><あなたには、これがお似合いよ!>
声が、頭の中にこだました…何?わたしは「イモ」ってこと?!
それにしたって、あてつけがましいわ!この私を田舎者扱いするなんて…失礼しちゃう!
「あら、りっぱな馬鈴薯ね!おすそわけしてもらったの?」
…へ?おかあさま、いま、なんて?
「ん?ほら、箱にも書いてあるわよ。”ばれいしょ”って」
「…おかあさま。”ばれいしょ”って…なに?」
「馬鈴薯。じゃがいものことよ。じゃがいもの語源は、ジャカルタ。馬鈴薯の語源は、マレーシア。マレーシアは漢字で馬鈴って書くのよ。」
…それじゃ、みんな…勘違いしてたの?そして、親切でじゃがいもを届けてくれたの…?
翌日。
「亀子ちゃん、じゃがいもありがとう。昨日、肉じゃがにして食べたよ」
「そう、よかった!ばれいしょ一個じゃひもじいかと思って…でもあれ、男爵いもだからベイクドポテトのほうがホクホクして美味しいよ!」
「…そうなんだ! …それでね、実は…」
さらに数日後。
「鶴子ちゃん、かわいい!」「そのバレエ衣装、似合ってるよ!」 「がんばってね!」「ああ〜、馬鈴薯と間違えてたなんて、恥ずかしい…」
晴れて発表会に出ることになった私を、みんなが応援してくれる。
…ここでの暮らしも、悪くないかな?
そうそう 2011/05/22 13:34
私は家に入ると、自分の部屋にかけこんで、ベッドにつっぷした。
…くやしい!でも、意外とここってハイソなのかしら…みんなバレエやってるの?
「鶴子、鶴子〜?」
お母さまが呼んでる…?なんだろう。
【お友達が、あなたにあげるものがあるって…なんか急いでたみたいで、もう帰っちゃったけど」
え?まさか…バレエ衣装のお古を持ってきたの?
「あなたには、これがお似合いよ!オホホホ」
そういう声が聞こえたような気がした。その一方、みんながどんな衣装を持ってるか、興味があった。
「はい、これ…ずいぶん重いわね」確かに重い。そして、開けてみるとそこには…
大量の、じゃがいもが入っていた。
「あなたには、これがお似合いよ!」<あなたには、これがお似合いよ!><あなたには、これがお似合いよ!>
声が、頭の中にこだました…何?わたしは「イモ」ってこと?!
それにしたって、あてつけがましいわ!この私を田舎者扱いするなんて…失礼しちゃう!
「あら、りっぱな馬鈴薯ね!おすそわけしてもらったの?」
…へ?おかあさま、いま、なんて?
「ん?ほら、箱にも書いてあるわよ。”ばれいしょ”って」
「…おかあさま。”ばれいしょ”って…なに?」
「馬鈴薯。じゃがいものことよ。じゃがいもの語源は、ジャカルタ。馬鈴薯の語源は、マレーシア。マレーシアは漢字で馬鈴って書くのよ。」
…それじゃ、みんな…勘違いしてたの?そして、親切でじゃがいもを届けてくれたの…?
翌日。
「亀子ちゃん、じゃがいもありがとう。昨日、肉じゃがにして食べたよ」
「そう、よかった!ばれいしょ一個じゃひもじいかと思って…でもあれ、男爵いもだからベイクドポテトのほうがホクホクして美味しいよ!」
「…そうなんだ! …それでね、実は…」
さらに数日後。
「鶴子ちゃん、かわいい!」「そのバレエ衣装、似合ってるよ!」 「がんばってね!」「ああ〜、馬鈴薯と間違えてたなんて、恥ずかしい…」
晴れて発表会に出ることになった私を、みんなが応援してくれる。
…ここでの暮らしも、悪くないかな?