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そうそう
2011/06/21 21:10
いつのころからだろうか。 私の膝に、顔のような痣が浮かんできた。
そいつは、子供の顔だった。まさに「ひざ小僧」ってわけだ。
それは次第に大きくなり、やがて言葉を話すようになった。
とはいえ、話すことと言えば「腹減った」「メシ食わせろ」ばかり。
無視していると、膝がキリキリと痛んでとても我慢できない。
食事を与えると、しばらくの間は痛みが治まるのだ。
しかし、人に相談しようにも、人前では決して姿を現そうとしない。
じゃあ、ずっと他人と一緒にいれば…
と思ったら、姿は現さないままとんでもない激痛を送り込んでくる。
病院に行ってもレントゲンには何も映らないから、気休めの痛み止めを出されるだけだ…。
ふさぎこんでいた私を見て、心配した友人が海へ連れ出してくれた。
正直、気乗りはしなかったが、その気持ちが有難かった。
だが、ヤツはお構いなしに、また痛みを与えて食事を要求してきた。
仕方なく、人気の少ない岩場でヤキソバを食わせてやってると、うっかり滑ってフジツボでヒザを切ってしまった。
…どうせなら、これでヤツが死んでくれればよかったのだが、そうは行かなかったようだ。
しかも、それから数週間後、機嫌が悪いのか、膝の皿の内側から激しい痛みを与えてくる。
食事を与えても機嫌は直らず、喚き散らすばかりで痛みも治まらない。
しかたなく、再度病院に行って痛み止めを貰おうとしたのだが…
念のためにレントゲンを撮ってもらったところ、驚くべきことがわかった。
ケガをしたとき、フジツボの卵が膝の内側に入り込んだらしいのだ。
膝の皿の内側に、ビッシリとフジツボが生えていた…。
急きょ、手術で切開手術が行われた。
小僧は身の危険を感じたのか、必死で抵抗していたが、さすがに麻酔が効いてくると大人しくなった。
そもそも、フジツボに養分を吸われて弱っていたようだ。
そこで本体から切り離され、完全に力を失ってしまったらしい。
退院してからは、すっかり体調も良くなった。 感謝しなくちゃな…。
海に誘ってくれたアイツと、フジツボに。
そいつは、子供の顔だった。まさに「ひざ小僧」ってわけだ。
それは次第に大きくなり、やがて言葉を話すようになった。
とはいえ、話すことと言えば「腹減った」「メシ食わせろ」ばかり。
無視していると、膝がキリキリと痛んでとても我慢できない。
食事を与えると、しばらくの間は痛みが治まるのだ。
しかし、人に相談しようにも、人前では決して姿を現そうとしない。
じゃあ、ずっと他人と一緒にいれば…
と思ったら、姿は現さないままとんでもない激痛を送り込んでくる。
病院に行ってもレントゲンには何も映らないから、気休めの痛み止めを出されるだけだ…。
ふさぎこんでいた私を見て、心配した友人が海へ連れ出してくれた。
正直、気乗りはしなかったが、その気持ちが有難かった。
だが、ヤツはお構いなしに、また痛みを与えて食事を要求してきた。
仕方なく、人気の少ない岩場でヤキソバを食わせてやってると、うっかり滑ってフジツボでヒザを切ってしまった。
…どうせなら、これでヤツが死んでくれればよかったのだが、そうは行かなかったようだ。
しかも、それから数週間後、機嫌が悪いのか、膝の皿の内側から激しい痛みを与えてくる。
食事を与えても機嫌は直らず、喚き散らすばかりで痛みも治まらない。
しかたなく、再度病院に行って痛み止めを貰おうとしたのだが…
念のためにレントゲンを撮ってもらったところ、驚くべきことがわかった。
ケガをしたとき、フジツボの卵が膝の内側に入り込んだらしいのだ。
膝の皿の内側に、ビッシリとフジツボが生えていた…。
急きょ、手術で切開手術が行われた。
小僧は身の危険を感じたのか、必死で抵抗していたが、さすがに麻酔が効いてくると大人しくなった。
そもそも、フジツボに養分を吸われて弱っていたようだ。
そこで本体から切り離され、完全に力を失ってしまったらしい。
退院してからは、すっかり体調も良くなった。 感謝しなくちゃな…。
海に誘ってくれたアイツと、フジツボに。