コマーと鳥川の事件簿#29 ≫No. 1
コマー
2010/10/24 18:09
〜〜OPENING〜〜
藤本 「鳥川教授!!
ついにこの私の科学力が必要だとわかってくださったのですか!」
鳥川 「コマー・・・。
なんで藤本なんかを連れていかなきゃいけないんだよ・・・。」
コマー「それは後に説明する!
さあ!今すぐディナーに出かけようじゃないか!」
鈴木 「そのお金はどうするんですか?
とりあえず言っておきますが
警察は怪盗を捕まえるためとしても食事代までは出しませんよ。」
コマー「ではせめてこのタクシー代だけは出してくれ。
僕は余計なお金は持ってこない主義なんだ。」
鈴木 「ということで鳥川さん!お金はお願いしますね!」
鳥川 「謀ったな…コマー・・・。」
「これがドルシェレストランの暗黒の歴史に眠るエルフの聖包丁か…。」
四角いガラスのケースから慎重にとりだした包丁を見て怪盗スティックは惚れ惚れした。
見た目はとてもよく、持つ部分には赤い布のようなものでカバーされている。
そして刃は少しも欠けずにきらりと俺の顔を映し出していた。
しかし、美しいバラには棘があるということなのか
このたった1丁の包丁をめぐって約三十年前に何百という命が消えていった。
そしてこのドルシェレストランもその包丁を狙ったグループの一つである。
しかし、あれから三十年以上がたつというのにまだこの包丁を狙う者がいる。
今は何とか平和を装っているようだがこのままでは強奪が本格的に進み
この地域全体が危険になってしまうだろう。
スティックはそう思うとしっかりと背中に隠してあるケースに入れる。
「スティックせんぱ〜い。」
驚いて後ろを振り返ると通気口からグロウが顔をのぞかせていた。
「なんだ。グロウか。どうかしたんだ?」
「実はですね〜。
と〜ても言いにくいことなのですが〜。あともう少しで0時になりますよね〜?」
あ、なんだか嫌な予感がする・・。
「確かにそうだが・・それがどうかしたか・・ね?」
「時間的にはぴったりなんですが〜
僕たちは盗みにここへ無断で来ているので〜
鬼頭警部たちが来たらコックまで来て捕まってしまうんじゃないでしょうか〜?」
なんだ・・・。どうやら心配しすぎたようだ。やっぱり俺の実行計算は正しい。
「大丈夫さ。
万が一鬼頭警部があの問題を解いてここに来たとしても
この闇レストランの人間と警察が手を組むわけが・・・・。ん。あれ?」
ちょっと待てよ・・・。
今、俺たちは無断で盗みに入っている。そしてここはあの闇レストランだ。
もし、急に警察が俺達を捕まえにここに着たら闇レストランの人間はどう考えるだろうか。
当然今までの経歴がばれ、捕まえるために来たのではないかと考えるだろう。
そうなれば・・・うん。
開き直ったかのように銃撃戦が始まりここら一帯は蜂の巣になる。
「グロウ。蜂の巣になる前に
いや、警察が来る前にさっさとずらかろう。」
僕はグロウにそういうと急いで出入り口の扉へ目を向けた。
突然、出入り口の扉がすーと開いていく。おかしい。確かここは自動ドアだっただろうか。
「コマー。なんで今さらホームズの服を着るんだったなんて言ってるんだよ。」
昔、聞きなれた声が開いていく扉から聞こえてきた。まさか・・・。
「名探偵は服装に気を使うものなんだ。
さて・・・。
怪盗スティック!!おまえの悪行もここまでだあ!!!」
扉が完全に開きコマーの大きな声が部屋に響く。
そして同時にコマーの声にも増して大きなベルが響き渡った。
「き、君はあのアメリカでも有名になったスティック?!」
大きなベルが響くなか、藤本がなぜやら串坂を指さして仰天している。
「も、もしかして君はアメリカの3億ドル事件を知っているのかね・・?」
串坂もなぜやらかなりびっくりしているみたいだ。なんだなんだ?
「知ってます!
3億ドルをいただくと手紙を出し、
1000人の警護がある中をすり抜けて軽やかに盗み
煙のように消えていった怪盗スティックですよね!
たしか、あの事件のほかにも
フェンダール村喪失事件にWGY放送局のハイジャック事件!
確かあれも怪盗スティックがやったんですよね!」
藤本が次には目をキラキラさせて喋りだす。
こんな僕にもあんな目をさせたことはないのに。ちょっと残念だ。
「そうかそうか!まさかそこまで知っているとは照れるなあ。」
串坂がサインペンをとってサインしようとしたときグロウが
串坂にしか聞こえないほどの小さな声で囁いた。
「スティック・・・。」 │「串坂―。おーい!」
「なんだ…。今とても最高な気分なんだが…。」 │「なんだ。今とても最高の気分なのだが。」
「でもさ…。じつはその〜…。」 │「それは分るよ。でも仕事だから仕方ないけどさーでもなー。」
「だからなんだ…。はっきり言ってくれ…。」 │「だからなんだ。はっきり言ってくれ。」
「今、閉められている扉の前に銃を持った人間がたくさんいる。」│「その包丁を僕らに渡してくれ!何かおごるから!」
「…。本当か?」 │「本当か?」
「うん。大体だけどざっと60人くらいが待機している・・・・。」│意外とすぐにオッケーをだしてくれた。
60人・・・・。俺とグロウが倒そうと思っても正直きつい数だ。│まさか見ない間にこれほど成長したとは・・。
「こうなったらしょうがない・・。 │「こうなったらショウガない
あいつらが来る前に開けて真っ向から行ってしまおう。」 │あいつらが食う前に開けて抹香から食ってしまおう。」
「らじゃ〜!」 │開ける?食う?なんで抹香を?串坂は謎を残して扉に手をかけた。
コマー 2010/10/24 18:09
藤本 「鳥川教授!!
ついにこの私の科学力が必要だとわかってくださったのですか!」
鳥川 「コマー・・・。
なんで藤本なんかを連れていかなきゃいけないんだよ・・・。」
コマー「それは後に説明する!
さあ!今すぐディナーに出かけようじゃないか!」
鈴木 「そのお金はどうするんですか?
とりあえず言っておきますが
警察は怪盗を捕まえるためとしても食事代までは出しませんよ。」
コマー「ではせめてこのタクシー代だけは出してくれ。
僕は余計なお金は持ってこない主義なんだ。」
鈴木 「ということで鳥川さん!お金はお願いしますね!」
鳥川 「謀ったな…コマー・・・。」
「これがドルシェレストランの暗黒の歴史に眠るエルフの聖包丁か…。」
四角いガラスのケースから慎重にとりだした包丁を見て怪盗スティックは惚れ惚れした。
見た目はとてもよく、持つ部分には赤い布のようなものでカバーされている。
そして刃は少しも欠けずにきらりと俺の顔を映し出していた。
しかし、美しいバラには棘があるということなのか
このたった1丁の包丁をめぐって約三十年前に何百という命が消えていった。
そしてこのドルシェレストランもその包丁を狙ったグループの一つである。
しかし、あれから三十年以上がたつというのにまだこの包丁を狙う者がいる。
今は何とか平和を装っているようだがこのままでは強奪が本格的に進み
この地域全体が危険になってしまうだろう。
スティックはそう思うとしっかりと背中に隠してあるケースに入れる。
「スティックせんぱ〜い。」
驚いて後ろを振り返ると通気口からグロウが顔をのぞかせていた。
「なんだ。グロウか。どうかしたんだ?」
「実はですね〜。
と〜ても言いにくいことなのですが〜。あともう少しで0時になりますよね〜?」
あ、なんだか嫌な予感がする・・。
「確かにそうだが・・それがどうかしたか・・ね?」
「時間的にはぴったりなんですが〜
僕たちは盗みにここへ無断で来ているので〜
鬼頭警部たちが来たらコックまで来て捕まってしまうんじゃないでしょうか〜?」
なんだ・・・。どうやら心配しすぎたようだ。やっぱり俺の実行計算は正しい。
「大丈夫さ。
万が一鬼頭警部があの問題を解いてここに来たとしても
この闇レストランの人間と警察が手を組むわけが・・・・。ん。あれ?」
ちょっと待てよ・・・。
今、俺たちは無断で盗みに入っている。そしてここはあの闇レストランだ。
もし、急に警察が俺達を捕まえにここに着たら闇レストランの人間はどう考えるだろうか。
当然今までの経歴がばれ、捕まえるために来たのではないかと考えるだろう。
そうなれば・・・うん。
開き直ったかのように銃撃戦が始まりここら一帯は蜂の巣になる。
「グロウ。蜂の巣になる前に
いや、警察が来る前にさっさとずらかろう。」
僕はグロウにそういうと急いで出入り口の扉へ目を向けた。
突然、出入り口の扉がすーと開いていく。おかしい。確かここは自動ドアだっただろうか。
「コマー。なんで今さらホームズの服を着るんだったなんて言ってるんだよ。」
昔、聞きなれた声が開いていく扉から聞こえてきた。まさか・・・。
「名探偵は服装に気を使うものなんだ。
さて・・・。
怪盗スティック!!おまえの悪行もここまでだあ!!!」
扉が完全に開きコマーの大きな声が部屋に響く。
そして同時にコマーの声にも増して大きなベルが響き渡った。
「き、君はあのアメリカでも有名になったスティック?!」
大きなベルが響くなか、藤本がなぜやら串坂を指さして仰天している。
「も、もしかして君はアメリカの3億ドル事件を知っているのかね・・?」
串坂もなぜやらかなりびっくりしているみたいだ。なんだなんだ?
「知ってます!
3億ドルをいただくと手紙を出し、
1000人の警護がある中をすり抜けて軽やかに盗み
煙のように消えていった怪盗スティックですよね!
たしか、あの事件のほかにも
フェンダール村喪失事件にWGY放送局のハイジャック事件!
確かあれも怪盗スティックがやったんですよね!」
藤本が次には目をキラキラさせて喋りだす。
こんな僕にもあんな目をさせたことはないのに。ちょっと残念だ。
「そうかそうか!まさかそこまで知っているとは照れるなあ。」
串坂がサインペンをとってサインしようとしたときグロウが
串坂にしか聞こえないほどの小さな声で囁いた。
「スティック・・・。」 │「串坂―。おーい!」
「なんだ…。今とても最高な気分なんだが…。」 │「なんだ。今とても最高の気分なのだが。」
「でもさ…。じつはその〜…。」 │「それは分るよ。でも仕事だから仕方ないけどさーでもなー。」
「だからなんだ…。はっきり言ってくれ…。」 │「だからなんだ。はっきり言ってくれ。」
「今、閉められている扉の前に銃を持った人間がたくさんいる。」│「その包丁を僕らに渡してくれ!何かおごるから!」
「…。本当か?」 │「本当か?」
「うん。大体だけどざっと60人くらいが待機している・・・・。」│意外とすぐにオッケーをだしてくれた。
60人・・・・。俺とグロウが倒そうと思っても正直きつい数だ。│まさか見ない間にこれほど成長したとは・・。
「こうなったらしょうがない・・。 │「こうなったらショウガない
あいつらが来る前に開けて真っ向から行ってしまおう。」 │あいつらが食う前に開けて抹香から食ってしまおう。」
「らじゃ〜!」 │開ける?食う?なんで抹香を?串坂は謎を残して扉に手をかけた。