気づけば今年も残り一週間ですね。
仕事納めの準備と参りましょう。
〜 解答編 前編 〜「
赤座くん、手間を取らせてすまんな。
金田の怪我の様子について、詳しく話してくれないか。」
「あぁ、言ってなかったか。出血していたのは耳だ。
クッキリと 歯形がついていた。」
「歯形だって?!」
「やっぱりね。赤座くん ありがと。
男同士で顔近づけたって 面白くないわよね。
つまりね親分さん、たぶん こういうことなのよ。
金田くんは藤沢ちゃんを なだめるつもりで抱きしめたのよ。
いつもしているようにね。ところが、
桃園ちゃんにも同じようにしていたのはマズかったのよね。
抱き寄せられた藤沢ちゃんは、まさに鼻先にキスマークを発見してしまったわけ。
怒りは頂点に達したでしょうね。そして目の前には彼の無防備な耳たぶ。
普段ならキスしてたのかもしれないけど、彼女は今回ばかりは
噛みついたのよ。
ちょっと脅かすだけのつもりだったのかもしれないわ。
金田くんが そこで彼女を突き放して逃げれば まだ浅い傷で済んでたかもね。
でも人間って 痛い思いをしたとき、とっさに体を縮めるのよね。
金田くんは ギャッと叫ぶ。 藤沢ちゃんを抱きしめる腕には力が入る。
藤沢ちゃんとしては反撃されたように感じたんじゃないかしら。
こちらもつい チカラが入って、より強く噛みついてしまう。
それに、喧嘩で男性に押さえ込まれるのは怖いから、
必死に暴れて 逃れようとするでしょう。
彼女の言葉に嘘が無いなら、胸や みぞおちを殴ったのかもね。
そうよ、『頭を殴った』なんて、彼女は言わなかった筈よ。
本当は急所を蹴り上げたのかもしれないし、
トドメに突き飛ばしたのか、そのあたりは判らないけど
金田くんは女の子を抱きしめるために前傾姿勢だったのだから
予想外の攻撃に バランスを崩して転倒する。
この揉み合いは ほんの僅かな時間。
で、緑山くんが登場するわけだけど。
藤沢ちゃんが倉庫を出たところで 何があったのかと訊ねたのよね。
ここが事件の重要ポイントよね。」
・・・本日は ここまで
。
かえるの妻 2010/12/25 12:37
仕事納めの準備と参りましょう。
〜 解答編 前編 〜
「赤座くん、手間を取らせてすまんな。
金田の怪我の様子について、詳しく話してくれないか。」
「あぁ、言ってなかったか。出血していたのは耳だ。
クッキリと 歯形がついていた。」
「歯形だって?!」
「やっぱりね。赤座くん ありがと。
男同士で顔近づけたって 面白くないわよね。
つまりね親分さん、たぶん こういうことなのよ。
金田くんは藤沢ちゃんを なだめるつもりで抱きしめたのよ。
いつもしているようにね。ところが、
桃園ちゃんにも同じようにしていたのはマズかったのよね。
抱き寄せられた藤沢ちゃんは、まさに鼻先にキスマークを発見してしまったわけ。
怒りは頂点に達したでしょうね。そして目の前には彼の無防備な耳たぶ。
普段ならキスしてたのかもしれないけど、彼女は今回ばかりは噛みついたのよ。
ちょっと脅かすだけのつもりだったのかもしれないわ。
金田くんが そこで彼女を突き放して逃げれば まだ浅い傷で済んでたかもね。
でも人間って 痛い思いをしたとき、とっさに体を縮めるのよね。
金田くんは ギャッと叫ぶ。 藤沢ちゃんを抱きしめる腕には力が入る。
藤沢ちゃんとしては反撃されたように感じたんじゃないかしら。
こちらもつい チカラが入って、より強く噛みついてしまう。
それに、喧嘩で男性に押さえ込まれるのは怖いから、
必死に暴れて 逃れようとするでしょう。
彼女の言葉に嘘が無いなら、胸や みぞおちを殴ったのかもね。
そうよ、『頭を殴った』なんて、彼女は言わなかった筈よ。
本当は急所を蹴り上げたのかもしれないし、
トドメに突き飛ばしたのか、そのあたりは判らないけど
金田くんは女の子を抱きしめるために前傾姿勢だったのだから
予想外の攻撃に バランスを崩して転倒する。
この揉み合いは ほんの僅かな時間。
で、緑山くんが登場するわけだけど。
藤沢ちゃんが倉庫を出たところで 何があったのかと訊ねたのよね。
ここが事件の重要ポイントよね。」
・・・本日は ここまで 。