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Argentum
2010/09/28 21:50
【導入】
リンデマン=ワイエルシュトラスの定理から、
C1eα+C2eβ+C3eγ=0 ・・・(A)
は自明。ここでα、β、γは代数的数である。
(A)式においてα=0, C3=0 とすると、次の式を得る。
C1+C2eβ=0 ・・・(B)
ここでもしeβが代数的数であるなら、e0(=1)と一次独立とならない。
つまり、Ck≠0 でも(B)式を満たす場合が存在し、
これはリンデマン=ワイエルシュトラスの定理に矛盾する。
代数的数βに対してeβは超越数である ・・・(*)
【問題(1)】
(*)によって β=1 とするとただちにeは超越数であると分かる。
【問題(2)】
(B)式でπが代数的数であると仮定すると、
(*)からeiπは超越数となる。
しかしオイラーの公式
eiπ=-1 ・・・(C)
により、これは矛盾する。したがってπは超越数。
【問題(3)】
代数的数θに対して、cosθを代数的数と仮定する。
2cosθ-( eiθ+e-iθ ) =0 ・・・(D)
(A)式において α=0 ,β=iθ ,γ=-iθ とおくと、
(D)式からC1,C2,C3は0を満たさずともよく、
これはリンデマン=ワイエルシュトラスの定理に反する。
したがってθ=aと考えて、
代数的数aに対してcosaは超越数である ・・・(* *)
【問題(4)】
区間[a,b]に対して平均値の定理から、
|cosb-cosa|/|b-a|=|sinc|<1 ・・・(E)
a<c<bとなるcが存在する。(|sinc|=1となるのはa=bのみ)
ここで、題意の式
An(x)=cos(An-1(x))
において(バナッハの)不動点定理から関数列は縮小写像であることと、
cosx = x ・・・(F)
の解に収縮することがわかる。すなわち、この解をψとするなら、
A∞(x) = A∞(0) = ψ
である。(【補足(a),(b)】)
さて、ψを代数的数とするなら、(F)式によってcosψも代数的数となる。
しかしこれは(* *)と矛盾する。よってψは超越数である。
リンデマン=ワイエルシュトラスの定理から、
C1eα+C2eβ+C3eγ=0 ・・・(A)
は自明。ここでα、β、γは代数的数である。
(A)式においてα=0, C3=0 とすると、次の式を得る。
C1+C2eβ=0 ・・・(B)
ここでもしeβが代数的数であるなら、e0(=1)と一次独立とならない。
つまり、Ck≠0 でも(B)式を満たす場合が存在し、
これはリンデマン=ワイエルシュトラスの定理に矛盾する。
代数的数βに対してeβは超越数である ・・・(*)
【問題(1)】
(*)によって β=1 とするとただちにeは超越数であると分かる。
【問題(2)】
(B)式でπが代数的数であると仮定すると、
(*)からeiπは超越数となる。
しかしオイラーの公式
eiπ=-1 ・・・(C)
により、これは矛盾する。したがってπは超越数。
【問題(3)】
代数的数θに対して、cosθを代数的数と仮定する。
2cosθ-( eiθ+e-iθ ) =0 ・・・(D)
(A)式において α=0 ,β=iθ ,γ=-iθ とおくと、
(D)式からC1,C2,C3は0を満たさずともよく、
これはリンデマン=ワイエルシュトラスの定理に反する。
したがってθ=aと考えて、
代数的数aに対してcosaは超越数である ・・・(* *)
【問題(4)】
区間[a,b]に対して平均値の定理から、
|cosb-cosa|/|b-a|=|sinc|<1 ・・・(E)
a<c<bとなるcが存在する。(|sinc|=1となるのはa=bのみ)
ここで、題意の式
An(x)=cos(An-1(x))
において(バナッハの)不動点定理から関数列は縮小写像であることと、
cosx = x ・・・(F)
の解に収縮することがわかる。すなわち、この解をψとするなら、
A∞(x) = A∞(0) = ψ
である。(【補足(a),(b)】)
さて、ψを代数的数とするなら、(F)式によってcosψも代数的数となる。
しかしこれは(* *)と矛盾する。よってψは超越数である。