x^2+y^2=z^8≫ No.1 ≫No. 2
ごみ
2010/06/21 02:21
これはすこしエグイ問題だとおもいましたので、
早いですが、もう答えを書いてしまうことにします。
(エグイといいながら、難易度★★であるのは、
用意している回答の内容自体は簡単だからです)
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[回答]
各素数pに対して、F_p=Z/pZとする。(同型を固定した)
任意にx^2+y^2=z^8を満たす互いに素な正整数x,y,zの組を取る。
N=|xyz|とおく。次の等式を満たすパリティの異なる整数m,nの組が取れる。
(証明は略します。気になる人は各自考えてみてください)
N=|8mn(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)
(n^4-4mn^3-6m^2n^2+4m^3n+m^4)(n^4+4mn^3-6m^2n^2-4m^3n+m^4)| ・・・(*)
この表現がよく機能する。(要は解の具体的なパラメタ表示を用いた)
N が 28560=2^4*3*5*7*17 で割り切れることを示したい。
(実は3,5で割り切れることに関しては(*)を持ち出す必要は無く、
与えられた方程式を直接F_3, F_5の中でみれば十分である)
m,nのパリティは異なるので、少なくとも片方は偶数である。
よって、とくに、16|8mn であることがいえる。
(*)より、8mn|N であるから、あわせて、16|N がいえた。
gcd(3,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、3|Nがいえる)
(*)より、m^2-n^2|N がいえるが、F_3上では、m^2-n^2=0 であるから、
あわせて、3|N であることがいえた。
gcd(5,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、5|Nがいえる)
(*)より、m^4-n^4|N がいえるが、((m-n)(m+n)(m^2+n^2)=(m^4-n^4)に注意)
F_5上では、m^4-n^4=0 であるから、あわせて、5|N であることがいえた。
gcd(7,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、7|Nがいえる)
(*)より、(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)|N であるが、
(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)をF_7[m,n]の元としてみなせば、
これが m^6-n^6∈F_7[m,n]に一致することが計算により確認することができる。
m,n∈(F_7)*であるならば、m^6-n^6=0であるから、7|N であることがいえた。
gcd(17,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、17|Nがいえる)
(*)より、(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)(n^4-4mn^3-6m^2n^2+4m^3n+m^4)(n^4+4mn^3-6m^2n^2-4m^3n+m^4)
はNの約数であるが これをF_17[m,n]の元とみなせば、
実はm^16-n^16と一致していることが計算により確認できる。
m,n∈(F_17)*であるならば、m^16-n^16=0であるから、17|Nであることがいえた。
以上より、Nが 2^4*3*5*7*17=28560で割り切れることがいえた。
さて、336^2+527^2=5^8, 239^2+28560^2=13^8 であり、
gcd(336*527*5, 239*28560*13) = 28560 であるから、
さっき示したこととあわせて、求める値は 28560であると結論できる。
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多項式を展開して割り切れるかどうかを確認する方法を多用していますが、
同次(homogeneous)ですから、実は、n=1としてしまって問題ないです。
ちなみに、細かく場合をわけても議論することは当然できるでしょうが、
いずれにしろ、解の具体的なパラメタによる表示が必要だと思われます。
早いですが、もう答えを書いてしまうことにします。
(エグイといいながら、難易度★★であるのは、
用意している回答の内容自体は簡単だからです)
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[回答]
各素数pに対して、F_p=Z/pZとする。(同型を固定した)
任意にx^2+y^2=z^8を満たす互いに素な正整数x,y,zの組を取る。
N=|xyz|とおく。次の等式を満たすパリティの異なる整数m,nの組が取れる。
(証明は略します。気になる人は各自考えてみてください)
N=|8mn(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)
(n^4-4mn^3-6m^2n^2+4m^3n+m^4)(n^4+4mn^3-6m^2n^2-4m^3n+m^4)| ・・・(*)
この表現がよく機能する。(要は解の具体的なパラメタ表示を用いた)
N が 28560=2^4*3*5*7*17 で割り切れることを示したい。
(実は3,5で割り切れることに関しては(*)を持ち出す必要は無く、
与えられた方程式を直接F_3, F_5の中でみれば十分である)
m,nのパリティは異なるので、少なくとも片方は偶数である。
よって、とくに、16|8mn であることがいえる。
(*)より、8mn|N であるから、あわせて、16|N がいえた。
gcd(3,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、3|Nがいえる)
(*)より、m^2-n^2|N がいえるが、F_3上では、m^2-n^2=0 であるから、
あわせて、3|N であることがいえた。
gcd(5,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、5|Nがいえる)
(*)より、m^4-n^4|N がいえるが、((m-n)(m+n)(m^2+n^2)=(m^4-n^4)に注意)
F_5上では、m^4-n^4=0 であるから、あわせて、5|N であることがいえた。
gcd(7,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、7|Nがいえる)
(*)より、(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)|N であるが、
(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)をF_7[m,n]の元としてみなせば、
これが m^6-n^6∈F_7[m,n]に一致することが計算により確認することができる。
m,n∈(F_7)*であるならば、m^6-n^6=0であるから、7|N であることがいえた。
gcd(17,mn)=1 であると仮定する。(そうでなければ、(*)より、17|Nがいえる)
(*)より、(m-n)(m+n)(m^2+n^2)(n^2-2mn-m^2)(n^2+2mn-m^2)(n^4-4mn^3-6m^2n^2+4m^3n+m^4)(n^4+4mn^3-6m^2n^2-4m^3n+m^4)
はNの約数であるが これをF_17[m,n]の元とみなせば、
実はm^16-n^16と一致していることが計算により確認できる。
m,n∈(F_17)*であるならば、m^16-n^16=0であるから、17|Nであることがいえた。
以上より、Nが 2^4*3*5*7*17=28560で割り切れることがいえた。
さて、336^2+527^2=5^8, 239^2+28560^2=13^8 であり、
gcd(336*527*5, 239*28560*13) = 28560 であるから、
さっき示したこととあわせて、求める値は 28560であると結論できる。
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多項式を展開して割り切れるかどうかを確認する方法を多用していますが、
同次(homogeneous)ですから、実は、n=1としてしまって問題ないです。
ちなみに、細かく場合をわけても議論することは当然できるでしょうが、
いずれにしろ、解の具体的なパラメタによる表示が必要だと思われます。