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京
2010/05/30 12:09
〜 エピローグ 〜
「 あ、お帰りなさい♪ご主人様♪
・・うんうん。完治もナカナカイケてるねぇ♪」
文化祭当日
黒のタキシードに身を包み血糊もつけて、二本のキバをつけた完治
予想以上に吸血鬼役が似合うようだ。
「 そう言う夏奈も似合ってるぞ。
でもたしか夏奈は猫娘役だったはずだろ?」
今回は完治たちのクラスの出し物はお化け屋敷
それにあわせて夏奈は猫娘役が決まっていたはずだが
おばけの猫娘と呼ぶにはかなり違和感があった。
確かに猫耳やヒゲやしっぽ等は猫娘には必要だ。
しかし、衣装はまさにメイドさんが着るあの白いエプロン付きの服で
まるでなにかのアニメのキャラのようである。
「 ありがと。この服はね
委員長に渡されたの。メイドさん仕様でーす♪♪ 」
「 やっぱり・・お化けよりもメイドさんキャラ目当てで来る客を増やそうって魂胆見え見えだな。
それにしても似合いすぎだ。」
夏奈の全体像を改めて見ていると完治の顔が真っ赤に染まる。
「 ・・なに妄想してるの?
あ、そうそう。昨日のメール暗号の答えの最後って吸血鬼だけに
“夏奈の生き血”だよね?」
「 ああ。その通り。
ちなみに夏奈の返信メールの意味は日曜日に俺と・・・」
「 うん♪完治と献血に行ってもいいよって返事を返したの。献血って針さすんだよね?
やっぱり痛いよねぇ・・。
完治一緒に初・体・験♪」
夏奈が教室でそう叫ぶとまわりのクラスメートがギョッとした顔で振りかえる。
「 しー!!
はあ・・献血かよ。
確かに献血ならあのメールの内容とすべてつじつまがあう。
・・なあ夏奈、実はあのメールには俺の本心が隠されてたの気づいてたか?」
「 え?夏奈の生き血に完治の本心?
・・まさか本当に私の血を吸おうって言うの?そこまで吸血鬼になりきっちゃ駄目。
犯罪者になっちゃうよ!」
夏奈は少し青ざめて完治の腕を掴む。
「 い、いや・・本当に夏奈の血は吸わないよ。
ほら、夏奈の血液型は?」
「 え?私はABだけど。
ん?AB???」
夏奈はなにかに気がついたのか完治の顔をじーっと見つめる。
「 私の血液型、ABの解釈があってれば完治・・本気なの?」
「 ああ、本気だぜ。」
「 Aはキス、Bは・・・コホンッ
ま、やんわり表現すれば私の体が触りたいって意味だよね?Bだけに、
ち・・ちを吸わせて!なんてオヤジギャグも交えたりしつつ?」
「 ・・・正解。」
「 ふむ。ちなみに完治はA型だよね?」
「 え?ああ。」
「 じゃあ、Aだけ揃った訳だ。
完治と付き合ってもう一年だねぇ。
・・あ、ユーフォー!!!」
夏奈は突然大声で叫び窓の外を指差した。
完治もクラスメートも夏奈につられて外を向く。
その瞬間、夏奈は完治の顔の正面に移動。
「 ・・・・・・!?!?」
完治は一瞬なにが起こったのかわからなかった。
「 ごちそうさま♪」
両手をあわせ合掌しながら
そう言った夏奈は極上の笑顔を浮かべている。
完治はそれに見とれながらただボーゼン立ちすくんだまま動けずにいた。
夏奈は自分の唇を人差し指でたどると
少し赤く着色したその指先を完治に見せながら言った。
「 今日の血糊は特別甘いね♪」
そんな夏奈の姿を見て生き血が一気に一箇所に集中する完治であった。
〜 END 〜
京 2010/05/30 12:09
「 あ、お帰りなさい♪ご主人様♪
・・うんうん。完治もナカナカイケてるねぇ♪」
文化祭当日
黒のタキシードに身を包み血糊もつけて、二本のキバをつけた完治
予想以上に吸血鬼役が似合うようだ。
「 そう言う夏奈も似合ってるぞ。
でもたしか夏奈は猫娘役だったはずだろ?」
今回は完治たちのクラスの出し物はお化け屋敷
それにあわせて夏奈は猫娘役が決まっていたはずだが
おばけの猫娘と呼ぶにはかなり違和感があった。
確かに猫耳やヒゲやしっぽ等は猫娘には必要だ。
しかし、衣装はまさにメイドさんが着るあの白いエプロン付きの服で
まるでなにかのアニメのキャラのようである。
「 ありがと。この服はね
委員長に渡されたの。メイドさん仕様でーす♪♪ 」
「 やっぱり・・お化けよりもメイドさんキャラ目当てで来る客を増やそうって魂胆見え見えだな。
それにしても似合いすぎだ。」
夏奈の全体像を改めて見ていると完治の顔が真っ赤に染まる。
「 ・・なに妄想してるの?
あ、そうそう。昨日のメール暗号の答えの最後って吸血鬼だけに
“夏奈の生き血”だよね?」
「 ああ。その通り。
ちなみに夏奈の返信メールの意味は日曜日に俺と・・・」
「 うん♪完治と献血に行ってもいいよって返事を返したの。献血って針さすんだよね?
やっぱり痛いよねぇ・・。
完治一緒に初・体・験♪」
夏奈が教室でそう叫ぶとまわりのクラスメートがギョッとした顔で振りかえる。
「 しー!!
はあ・・献血かよ。
確かに献血ならあのメールの内容とすべてつじつまがあう。
・・なあ夏奈、実はあのメールには俺の本心が隠されてたの気づいてたか?」
「 え?夏奈の生き血に完治の本心?
・・まさか本当に私の血を吸おうって言うの?そこまで吸血鬼になりきっちゃ駄目。
犯罪者になっちゃうよ!」
夏奈は少し青ざめて完治の腕を掴む。
「 い、いや・・本当に夏奈の血は吸わないよ。
ほら、夏奈の血液型は?」
「 え?私はABだけど。
ん?AB???」
夏奈はなにかに気がついたのか完治の顔をじーっと見つめる。
「 私の血液型、ABの解釈があってれば完治・・本気なの?」
「 ああ、本気だぜ。」
「 Aはキス、Bは・・・コホンッ
ま、やんわり表現すれば私の体が触りたいって意味だよね?Bだけに、
ち・・ちを吸わせて!なんてオヤジギャグも交えたりしつつ?」
「 ・・・正解。」
「 ふむ。ちなみに完治はA型だよね?」
「 え?ああ。」
「 じゃあ、Aだけ揃った訳だ。
完治と付き合ってもう一年だねぇ。
・・あ、ユーフォー!!!」
夏奈は突然大声で叫び窓の外を指差した。
完治もクラスメートも夏奈につられて外を向く。
その瞬間、夏奈は完治の顔の正面に移動。
「 ・・・・・・!?!?」
完治は一瞬なにが起こったのかわからなかった。
「 ごちそうさま♪」
両手をあわせ合掌しながら
そう言った夏奈は極上の笑顔を浮かべている。
完治はそれに見とれながらただボーゼン立ちすくんだまま動けずにいた。
夏奈は自分の唇を人差し指でたどると
少し赤く着色したその指先を完治に見せながら言った。
「 今日の血糊は特別甘いね♪」
そんな夏奈の姿を見て生き血が一気に一箇所に集中する完治であった。
〜 END 〜