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?いはら 2010/05/28 12:37
では、反転に対する不変配置を考えてみましょう。
正n角形の中心を通る直線を対称軸とする対称変換で、
ある頂点をn個の頂点のどれかに移すn通りのものが考えられます。
n,kの偶奇によって、場合分けします。

・n,kがともに偶数の場合
反転の対称軸が2つの頂点を通るものと、頂点を通らないものの2種類があります。
それぞれはn/2個ずつです。
反転の対称軸が2つの頂点を通るとき、
残りのn-2個の石の配置が対称になりますので、
そのn-2個に含まれる礎石の数は偶数。
よって、対称軸上の2点に含まれる礎石の数も偶数であり、0個または2個です。
対称軸上の礎石が2個であれば、
対称軸上の石の配置は1通り、
対称軸外の石の配置は、C(n/2-1,k/2-1)通りとなります。
対称軸上の礎石が0個であれば、
対称軸上の石の配置は1通り、
対称軸外の石の配置は、C(n/2-1,k/2)通りとなります。
よって、この反転に対して不変な配置の個数は、
C(n/2-1,k/2-1)+C(n/2-1,k/2)=C(n/2,k/2)
です。

対称軸が頂点を通らないとき、
不変配置の個数は、C(n/2,k/2)個です。

それぞれの反転はn/2個ずつありますので、不変配置の個数の総計は、
n×C(n/2,k/2)
となります。

・nが偶数で、kが奇数の場合
反転の対称軸が2つの頂点を通るとき、
対称軸上の礎石の個数は奇数でないといけないので、1個です。
対称軸上の石の配置は2通り、
対称軸外の石の配置は、C(n/2-1,(k-1)/2)となります。

反転の対称軸が頂点を通らないとき、
kは奇数ですので、不変となる配置はありません。

よって、不変配置の個数の総計は、
n/2×2×C(n/2-1,(k-1)/2)=n×C(n/2-1,(k-1)/2)
となります。

・nが奇数でkが偶数の場合
任意の反転の対称軸は1つの頂点を通ります。
kが偶数なので、その頂点は礎石ではありません。
よって、石の配置の個数はC((n-1)/2,k/2)
これがn個あるので不変配置の個数の総計は、n×C((n-1)/2,k/2)個です。

・n,kがともに奇数の場合
任意の反転の対称軸は1つの頂点を通ります。
kが奇数なので、その頂点は礎石です。
よって、石の配置の個数はC((n-1)/2,(k-1)/2)
これがn個あるので不変配置の個数の総計は、n×C((n-1)/2,(k-1)/2)個です。

以上をあえて一つの式で表すと、kを2で割ったときの余りをrとして、
n×C([(n-r)/2],(k-r)/2)
と書けます。
([]はガウス記号。[x]はxを超えない最大の整数)
これが反転に対する不変配置の個数の総計です。

例えばn=12,k=6のとき、
r=0ですので、反転に対する不変配置の個数の総計は、
12×C(6,3)=240
回転に対する不変配置の個数の総計は960でしたので、
首飾りの総数は、(960+240)/24=50個、となります。

これで、赤石、白石の個数が具体的に与えられたとき、
首飾りの総数を計算することができるようになりましたね。

ここまでヒントを出すと、難易度は★★★★といったところでしょう。
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