私は、論理式(自由変数を含まない論理式
>>34参照)を、命題と同義で使っています。
命題=論理式として考えてください。
自由変数を含まない論理式は、基本的には真か偽か決まります。
(厳密に言うと、前提からのみでは決定できない(つまり、真か偽か
証明できない)論理式も存在しますが、そんなのは稀なことです)
☆→☆☆☆
の部分は、全くその通りだと思います。
門番が、質問者の意図通りに解釈してくれれば、何も問題はないと思います。
ただ、門番がちょっと偏屈だと、少し危険を感じます、ということです。
☆☆☆以降で、気になった部分だけ。
2.
一般に、「AはBである」と言う時、A→Bと解釈されます。
A⇔Bと言うことを表すこともありますが、それはA→Bも含みますので
問題ないわけです。
(例:人間は動物である。私は学生である。蛙は両生類だ。等など)
特に、含有関係を表す場合は、論理学では、A∈B等と表します。
ですから、2.は古典論理の範囲では、
「門A→天国の門」xor「あなた∈正直村の住人」
と解釈されます。(xor:排他的論理和)
3.
解っているかとは思いますが、「判断」≠「質問に答える」です
いはら 2010/02/19 12:35
>どういうときに「偽」なのか、やはり判りません 。それは「はい」「いいえ」で
>答えさせる質問文として不適格だと個人的に思っています。
>ちなみに、「門Aは天国の門ですか?」は対応する論理式「門A=天国の門」の
>真偽を問う質問なので「門A=天国の門」なら真、「門A≠天国の門」なら偽、
>とハッキリわかります。
私が書いた「論理式で表せない」という表現の意味は説明済ですので繰り返しません。
論理式というのは、大雑把にいえば、命題と論理記号で表記された命題ということでしょう。
「〜と質問されたら、あなたは「はい」と答えるか?」という質問に対しては、
P:「〜と質問されたら、あなたは「はい」と答える」という文が命題であれば、
P
という論理式で書けるわけです。
「門A」も「天国の門」も命題ではありませんから、
「門A=天国の門」が論理式だとすれば、単独の命題ということになります。
「門A=天国の門」が論理式だといえるのは、
それが真偽が判定できる命題であると分かっているときだけです。
真偽が判定できるから論理式で表せるのであって、
論理式で表せるから真偽が判定できるのではありません。
☆
ゲーデルさんの主張を要約すると、
「〜と質問されたら、あなたは「はい」と答えるか?」という形式の質問は、
その質問がされることがありえないとはっきりしている場合は、問題がある
ということですよね。
>私は、うまくいくことを説明するのに、このような説明を要する質問は
>やはり問題だと思ってます。
そう言われてしまうとどのような反論をしても無駄ですので、
この場合に問題があるかどうかという点についてはこれ以上論じないことにします。
普通は1回しか質問されないことがはっきりしているとはいえませんので、
あの質問で問題ないということになります。
他の人から質問されることが考えられますし、
1回しか質問することができないというルールがあるだけで、
2回以上質問をすることが不可能なわけでもありません。
ルールを破ったということで天国には行けなくなるとは思いますが。
☆☆☆
>『「あなたが正直村の住人である」か、「門Aが天国の門である」か、
>どちらか一方のみ正しいですか?』
>がより適切かと思います。
では、この質問の問題点を指摘してみます。
1.結構複雑な質問である。
書かれている文章を見ているので理解しやすいですが、
一度聞いただけで正確に理解できる質問でしょうか。
2.2つの命題を真として考えている。
No.44のコメントによると、
「門Aは天国の門ですか?」に対応する論理式は「門A=天国の門」とのこと。
すると、
『「あなた=正直村の住人」か「門A=天国の門」のどちらか一方のみ正しいですか?』
となります。
「門A=天国の門」が正しいかどうかは疑問の余地がありますが、
「あなた=正直村の住人」は確実に正しくありません。
正直村の住人には村長も含まれますから。
ですので、この質問をした場合、正直者と嘘つきでは回答が異なることになります。
3.質問の回数が限られている場合、問題が起こることがある
「あなたが正直村の住人である」「門Aが天国の門である」がそれぞれ正しいかどうか
2つのことを判断しないといけないので、
1回しか質問できないというルールに反しているのではないか。
4.耳で聞くだけのため、文章の解釈で問題が起こる
『「「あなた」が「正直村の住人」である」か「「門A」が「天国の門」である」か、
どちらか一方のみ正しいですか?」
と解釈することもできます。
「あなた」という言葉は「正直村の住人」という言葉とは違うものなので、
「「あなた」が「正直村の住人」である」は正しくないと判断されても文句は言えない気がします。
以上の4つの問題点から、
私は、この質問を使った「答え」は、かなり不適切な気がします。
問題がないことを説明されても、そのような説明が必要だということが問題です。
(☆☆☆から先は冗談ですのでコメント不要です)