私の名前は黒須 界(くろす かい)
当物語の主役にして語り部である……以後、お見知りおきを。
今回は私の元に送られてきた奇妙な履歴書についてお話をしよう。
私の事務所には職員が一人しかいない、もちろん私本人である。
なぜなら、特A級探偵である私には、凡百のC級探偵やD級探偵とは違い
助手を使う必要などなかったからだ。
個人的に雇っている秘書はいるが、探偵業務をさせているわけではないので
職員と呼ぶには値しないだろう。
そもそも助手にしたいと思える、有望な人材がいなかったからである。
そんな私のもとに、ある日助手として雇って欲しいという内容の
手紙とともに、奇妙な履歴書が届いた。
その履歴書は性別、そして年齢の部分が普通の書き方ではなかった。
「男・女」の丸をする部分は二重線で消してあり、代わりにアルファベットが二文字
そして年齢の部分にも、数字の代わりに全く同じアルファベット二文字が記載されていた。
なかなか洒落た事をするものだ……そう、思った私は本人に連絡を取ってみることにした。
送り主の名前は「甲斐 翔流(かい かける)」、……ますます洒落が聞いている。
電話に出た甲斐君に対して私は一つだけ質問を行った。
「なぜ、このような履歴書にしたのかね?」
甲斐君はこう答えた
「僕の名前が甲斐 翔流で、先生の名前が黒須 界だからです。」
大満足、私は甲斐君に面接の日時を伝え電話を置いたのである。
さて、ここで聡明な読者諸君に質問である
Q:履歴書の性別欄、及び年齢の部分に記載されていた
アルファベット二文字を半角にて囁いてくれたまえ。
また、答えが分かった者は
「僕の名前が甲斐 翔流で、先生の名前が黒須 界だからです。」
この発言は、どういった意図の元での発言かを考えていただきたい。
当物語の主役にして語り部である……以後、お見知りおきを。
今回は私の元に送られてきた奇妙な履歴書についてお話をしよう。
私の事務所には職員が一人しかいない、もちろん私本人である。
なぜなら、特A級探偵である私には、凡百のC級探偵やD級探偵とは違い
助手を使う必要などなかったからだ。
個人的に雇っている秘書はいるが、探偵業務をさせているわけではないので
職員と呼ぶには値しないだろう。
そもそも助手にしたいと思える、有望な人材がいなかったからである。
そんな私のもとに、ある日助手として雇って欲しいという内容の
手紙とともに、奇妙な履歴書が届いた。
その履歴書は性別、そして年齢の部分が普通の書き方ではなかった。
「男・女」の丸をする部分は二重線で消してあり、代わりにアルファベットが二文字
そして年齢の部分にも、数字の代わりに全く同じアルファベット二文字が記載されていた。
なかなか洒落た事をするものだ……そう、思った私は本人に連絡を取ってみることにした。
送り主の名前は「甲斐 翔流(かい かける)」、……ますます洒落が聞いている。
電話に出た甲斐君に対して私は一つだけ質問を行った。
「なぜ、このような履歴書にしたのかね?」
甲斐君はこう答えた
「僕の名前が甲斐 翔流で、先生の名前が黒須 界だからです。」
大満足、私は甲斐君に面接の日時を伝え電話を置いたのである。