pc ( No.46 ) |
- 日時: 2016/06/12 21:56
- 名前: 京
- ハガキの表にも裏にも、暗号の鍵となりそうな落書きは見当たらない。
暗号の鍵を書き忘れたのか?いや、彼女がそんなミスをするとは考えにくい。
それにしても気になるんだよな。 …解読は出来ていないが、暗号からボンヤリと浮かび上がるワード。 かなり深刻な言葉。 まさに、演歌の矢切の渡しのフレーズが頭に浮かんでくるような…。 だが、それが彼女が俺に伝えたい言葉だとは断言できない。 だからこのボンヤリ見えるワードが確かなものだと確定するには、この暗号を確実に解読する事が必要のようだ。
とりあえず、俺は時間がかかりそうな暗号解読の件は後回しにする事にした。 何気無い所で、解読方法のヒントが見えてくるかも知れないしな。
ふぅ…。 一息ついた後、返信ハガキに書かれた事柄に意識を戻す。 結婚式の招待状、返信用のハガキが付いており、出席か欠席かどちらかへ丸を付け、自分の名前や住所を書き込む仕様になっている。 それは特に変わった物ではなく、今までも見てきた一般的なもの。
とりあえず、出席に丸だな。 後は俺の名前と住所を記入してっと。 こんな時でも馬鹿が付くほど真面目な俺は、空いたスペースに「おめでとうございます。花嫁姿、楽しみにしています。」と書き込んでしまう。律儀過ぎて涙が出るぜ。
…あっと、いけね。 忘れちゃいけないよな、招待状ハガキへの返信する時の大事なマナーを。 出席の上にくっついてるやつを二重線で………。
その時、俺はハッと閃いた。 ……あ、もしかして!?
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