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■ pc ( No.32 )
日時: 2012/04/07 21:42
名前:

さてと。
今わかっているのは私は犯人役では無いってことくらい。
後は大人の都合上、明らかにアリバイゼロのオーナーを犯人にするのは出し物の落ちとしては使えないわよね。
そんな事を考えながら壁の振り子時計を見た。
時刻は七時をまわっている。
「 こ、これは明らかにおかしいわ!」
「 どうしたの緋色。まさかもう謎がとけたの!?」
「 違うよ。だって確かオーナーは夕食は七時って言ってたじゃない。なのにまだ全然準備出来てないじゃん!!」
私が感じた七時の違和感はまさにそこ。
七時をまわったのに夕食が始まる気配がまったくしなかった事だ。
「 ああ。それは私がオーナーにお願いしておいたからよ。 夕食は少し待ってくださいってね。
緋色がちゃちゃちゃっと謎を解読できればそれだけ早くディナーにありつけるわよ。」
「 そ、そんなあ…。じゃあ解読出来ないと食べれないの!?」
そう考えただけでお腹と背中がくっつくぞ!!
だって、まだここに来てからはコーヒーしか飲んでないんだもんね。
……ん?コーヒー。そう言えばあの辺りから睡魔が襲って来たんだよね。ひょっとしてあれに睡眠薬を誰かが仕込んだんじゃ…!?
「 なーんて、それはあり得ない。演技ならともかく、学校の合宿で睡眠薬を生徒に服用されるなんて大風先生だって許すわけないですよね。」
「 当たり前だろ!…ってお前寝てたのか?」
須江先輩から今までの私の行動を聞いた大風先生は大笑い。
私のたった五分程度のうたた寝が 、真紀の台本より謎を深めてしまったらしい。
本当のストーリーでは私はずっとダイニングにいて誰も怪しい行動をしていない事を確認する…という内容だったらしい。
「 フムフム。だとすれば、台本のストーリーに沿った犯行なんだから、
壁の振り子時計には誰も触れない設定ということですよね。」
「 ほう…。これはなかなか見所のある子のようです。」
私の推理に会長がポツリとつぶやいた。

…マジスカ!?