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刑事ボンクラの事件簿・その1
難易度:★
あらら 登場人物:
マイケル・・・・・・事件の被害者。レストランの経営者。エイコの夫。 エイコ・・・・・・・・マイケルの妻。 ケン・・・・・・・・・・若手ビジネスマン。マイケルのレストランの共同経営者。エイコの 愛人という噂がある。 ジョン・・・・・・・・マイケルの父 カズ・・・・・・・・・・隣りの家の住人。 ボンクラ・・・・・・この事件担当の刑事。 事件発生: ある日の真夜中、深閑とした闇に、一発の銃声が響いた。ボンクラ刑事が現場に着いた時の状況は次の通りである。 マイケルがレストランの食堂で死んでいた。額には近距離から撃ったと見られる銃弾のあとがあった。玄関のドアは開いていた。 事件解決の鍵となる重要な証言が得られた。 妻、エイコの証言。「マイケルは、昨夜はレストランの後片付けもせずに寝てしまいました。いつもは、愛犬のゴンと遊んでやるのに、ここの所機嫌が悪かったんです。昨夜も心配になって、どこか具合が悪いのかときいてみたんです。そうしたら。怒ったように、『ああ悪いさ、ケンと組んでレストランを始めたことは失敗だった』と言って、二階に上がってしまいました。私もその後すぐに二階に行き、寝ました。しばらくして、マイケルが私を起こしたんです。下で音がすると言うんです。泥棒に違いないと言うので、私は思い過ごしだろうと言いました。だって、ゴンがほえていなかったものですから。マイケルはそのまま起きて下のようすを見に行きました。その内にマイケルの声が聞こえました。『ケン!お前はそこで何をしている!?それは何だ、下に置け!』と。その後、銃声が聞こえたんです。」 マイケルの父、ジョンの証言。「私は二階の自分の部屋で眠っていましたが、あれは、午前2時ごろだったでしょうか、マイケルに起こされたのです。一階の食堂の方に泥棒が入ったらしいから見に行く、と言うのです。マイケルが行ってしまった後、心配になって私も一階に下りてみました。すると、食堂の後ろの方でマイケルがケンの名前を叫んだのが聞こえました。銃声が聞こえ、私は急いで食堂に走りました。そこまで行くのに15秒もかからなかったと思います。マイケルが倒れていて、玄関のドアがゆれていました。外は暗闇で何も見えませんでしたが、落ち葉や枯れ枝がカサカサする音を聞きました。まるで誰かが森の中に走って行くような感じでした。」 隣人、カズの証言。「ボクは午前2時ごろは起きていました。眠れなかったんです。ボクのベットから隣りのレストランの食堂に明かりが付くのが見えました。玄関のドアは少し開いていたように思います。その後すぐ銃声が聞こえて、10秒くらいすると、そのドアが大きく開いて何かが飛び出して森に走って行きました。」 刑事ボンクラは、参考人の証言を書き取ったメモをながめ、つぶやいた。 「よっし。状況は全て共同経営者のケンが犯人だと物語っている。」 さて、夜が明け、ボンクラがオフィスでケン宛ての逮捕状を準備していると、ケン本人がやって来た。ケンは悪びれもせずに次のように話した。 「昨日、マイケルから電話をもらったんですよ。重要な話があるから、午前2時にレストランに来てくれと言うんです。午前2時というのを強調していましたね。で、実は、少し遅れちゃったもんで、急いでいたら、刑事さんの部下にスピード違反で捕まっちゃいましてね。ほら、これがその切符。午前2時5分と書いてあるでしょ。でも、これはラッキーでしたよ。だって、事件のあった時には、僕は現場から3キロはなれた所でお巡りさんに捕まっていたんだから。」 ボンクラ刑事はくやしそうにつぶやいた。 「クソッ!よりによって、ヤツのアリバイをオレの部下が作っちまうとは・・・。」 さて、問題です:@マイケルを殺したのは誰? Aどのように? B凶器はどうなった?
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