ちひろです。
得なゲームには参加したいですし、損なゲームには参加したくないものです。
そこで、こんなゲームを作ってみました。
《問題》
次のようなゲームを考えます。
《ルール》
はじめにコインを裏が出るまで投げ続けて、それまでに表が出た回数をnとする。
最後にもう1度コインを投げて、表が出たら5n+1円獲得し,裏が出たら5n円支払う。
例えば、表表裏表と出たら26円獲得で,裏裏と出たら1円支払いです。
n回表が出た後に裏が出て、最後に表が出る場合をFn,最後に裏が出る場合をBnとします。
このゲームでFn,Bnが起きる確率はどちらも(1/2)n+2です。
Aさんは次のように考えました。
0以上のすべてのnについて、次がいえる。
表がはじめにn回出るのはFnかBnが起きるときであり、それぞれ5n+1円の獲得,5n円の支払いである。
表がはじめにn回出るという条件のもと、Fn,Bnが起きる条件付き確率はどちらも1/2である。
表がはじめにn回出るとき、賞金の期待値は(1/2)×(5n+1)+(1/2)×(-5n)=1/2円である。
表がはじめに何回出ても得なので、このゲームに参加すると得である。
Bさんは次のように考えました。
表が全部で0回出るのはB0が起きるときであり、1円の支払いである。
1以上のすべてのnについて、次がいえる。
表が全部でn回出るのはFn-1かBnが起きるときであり、それぞれ5n-1+1円の獲得,5n円の支払いである。
表が全部でn回出るという条件のもと、Fn-1,Bnが起きる条件付き確率はそれぞれ2/3,1/3である。
表が全部でn回出るとき、賞金の期待値は(2/3)×(5n-1+1)+(1/3)×(-5n)=-5n-1+2/3円である。
表が全部で何回出ても損なので、このゲームに参加すると損である。
このゲームは得かつ損なゲームなのでしょうか?
そうでないなら、どこが正しくないのでしょうか?
ところで、あなたはこのゲームに参加したいですか?