またも、事件が舞い込んできた。
以下はその詳細である。

亡くなったのは、片桐　俊哉(かたぎり　としや)　
鈍器で撲殺されていた。死ぬ前の最後の力を振り絞りダイイングメッセージを残していた。
そのメッセージとは「M」のように読める文字であった。しかも、書いた後にもがき苦しんだのか、自分の体でそのメッセージを覆い隠してしまっていた。

彼を殺害する動機があり、アリバイがないのは次の三人である。
石熊　晃(いしぐま　あきら)
杉島　克朗(すぎしま　かつろう)
鍋井　丹次(なべい　たんじ)
防犯カメラに犯行シーンは写ってはいたが、顔が隠れていたため、このうち誰が犯人かは判別できないが、犯人は被害者を殴った後、すぐに逃走しているため、ダイイングメッセージは犯人の偽装でないことがわかる。そして、しばらくもがき苦しみ、メッセージを体で隠してしまい、そのまま息絶えた。
これだと、ダイイングメッセージからは誰が犯人かわからない。

深士銀平のもとを訪れた溝木陣悟は途方に暮れていた。
しかし、深士はすぐにダイイングメッセージの意味を読み取った。
「3人の名前にはある共通点があるのだよ。被害者もその共通点に基づいてダイイングメッセージを残したんだ。」

果たして、3人の共通点は何か、そして犯人が誰かを当てていただきたい。