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桃色の殺意
難易度:  
? 2013/06/15 23:35
財産狙いで私を亡きものにしようとしている者がいる…そう確信した私は誰も信用出来ず日々怯えて暮らしていた。
そんなある日、私は不覚にも何者かに背中を押され階段から転がり落ちて両足骨折で入院す羽目に。

朝、昼、夕方と運ばれてくる病院食。
しかし、それさえも私の命を狙う何者かが毒を盛っているかもしれないと手をつけられない。
二日もたつとさすがに腹が減り、我慢も限界を迎えていた。

ベット脇の机の上にはお見舞いのである豪華な籠に盛られた果物。
空腹の為、今にもそれに手を出しそうだったがこれらに毒を盛るのは誰でも容易、危険だと思い直す。

おや?
その籠の横にあるのは、干し芋だ。
それに、私の大好物の桃の缶詰もあるではないか。

桃の缶詰に傷や穴を開けた形跡は無い。
これなら食べても大丈夫なはずだ。
まずは、自分の手を洗い消毒。
使用する皿、フォーク、缶切りもこれでもか、というくらい洗って消毒をした。

もちろん、洗っている間も桃缶と干し芋からは一秒たりとて目を離してはいない。

…ははは。
それらを洗った水や消毒、タオルに毒が…なんて笑い話は無しにしよう。

もう一度桃缶を手にして、缶切りが当たる缶の縁部分を念入りにタオルで拭う。
その後、昭和時代から愛用している缶切りでグシグシ…と蓋に穴を開け、その缶詰めの蓋を開けると、桃のシロップ漬けをフォークでさして皿に盛る。

続いて真空パックで梱包された干し芋に手を伸ばす。
その袋の中には酸素検知剤が入れてあり、それはピンク色をしていた。
ピンク色ということは、袋の中は無酸素状態、誰も細工をしていない証拠のはず。
もちろん、食品加工過程から毒が混入されていたという無差別殺人!…なんて無しだ。
私はその透明な袋を手で引っ張り開け、中身の干し芋を皿の上に出した。

私は安心しきって、それらどちらかの食べ物を口にする。
まさにその瞬間、私は犯人の思惑通り速効性の毒で命を落とすことになってしまったのである。


問題】
犯人はどのような方法で、私に毒を口にさせたのでしょう。

※こちらが用意した答えとの一致のみ正解判定といたします。予めご了承ください。
今回の正解は正解1と正解2の2パターンご用意してございます。
お時間の許す限り、お付き合い願えたら幸いです。

ヒント
>>72 >>106 >>117
Answer>>151
正解】1
桃缶の蓋の真ん中に毒を塗っておけば、缶切りで蓋を開ける途中、蓋は徐々に沈み、桃缶の中にタップリ入ったシロップが必ず蓋の上に染み出してきて、毒と混じる。

正解2】
干し芋の袋を開封し毒を混入。
その後、脱酸素剤も一緒に入れ、もう一度家庭用シーラーで袋を密封状態にすると、酸素を感知してブルーだった酸素検知剤は無酸素状態を示すピンクに戻る。それを食品会社が売っていたままの状態に戻して被害者の病室へと持ち込んだ。
■
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