「君の行き先が決まったよ」
春も終わりを告げようかという季節。
メルジーアはイスラム原理主義派の自爆テロ指令実行犯として捕らえられ、
隣国のとある村の警察に身柄を押さえられていた。
外では凶悪犯を捕まえたお祝いに爆竹が盛大に鳴っていた。


この村も、数年前には自爆テロの被害にあった地域であり、
村民はこの組織には恨みを持っていた。
「・・・早く俺の身柄を国際警察に引き渡したらどうだ。。」
メルジーアは現地の警察所長であるハリムを睨んだ
ハリムは口を開く「そんなことはしない、まだ国際警察はここにお前がいる事を知らない」
「まさか、俺を殺すのか？ククッ、俺をここで死刑に処すれば国際警察が黙っちゃいないぜ」
この村はメルジーアを皆恨んでいるが、村の判断で簡単にこの男を殺すわけには行かなかった。

「お前はイスラム教に忠実で必ず教えを従い、それを頑なに守っていると聞いた」
「そうだ、戒律を破った事は一度も無いし、これからも無い！！神への忠誠の証だ」
「ではそのような事ができない様にしてやるまでだ・・」
「・・・・」
「お前の処遇は島流しだ・・・俺が監視役となる」

目隠しをされ、陸路と空路で多くの時間が過ぎていった。
到着した場所は極寒の地であった。
ただし山の中に置き去りなどというわけではなく、
それなりにビルが立てられ比較的発展した街であった。

「お前は今日からこの街に住むことになる。軽作業の仕事もあるしもちろん給与も出る。
この街を出なければ何をしようが行動に制限は無い。・・ただし、生活できればの話だがな」
『・・・くくく、そうか・・やつら暑い国で育った俺を極寒の地で凍死させるつもりか。
馬鹿な連中だ。俺が肉屋の冷凍庫の中で仕事をしていた事を奴らは知らん。
凍死などするものか』
こうして、メルジーアとハリムの極寒の地での生活が始まった。


【問題】
結局、二〜三ヶ月ほどでメルジーアは死んでしまうのですが、
いったい何が起こったのでしょうか？推理してみて下さい。


※ 知識クイズですが、そんなに深い知識は必要ありません。
　中学校〜高校で習った知識程度で解けると思います。