ｸｲｽﾞ大陸

獅子「心臓の位置って当然左胸のこの辺りで・・・」
と言いながら左乳首の下辺りに手を置いた。
獅子「肋骨の隙間は触れば・・・これがそうだと思いますが・・・」
下端「心臓の位置はまあ外れと言った所かな。お前くらい太っていると判り難いだろう
　　　女性しかも仰向けに寝て着衣も乱れていない状態で肋骨の隙間はやはり判り難い
　　　だろうと思われる。そこを一突き特に文化包丁を15ｃｍも突き刺している。
　　　棒状のものならばたまたま肋骨の隙間に入ったとも考えられるが通常の文化包丁は
　　　幅が5ｃｍ位は有り綺麗に肋骨の隙間に入れて心臓のほぼ真ん中を突き刺す可能性は
　　　低いだろうな。又、偶然胸を刺したら心臓も刺した場合は通常刃物は肋骨、胸骨、
　　　肋軟骨のどれかに当たってそれに沿って入った場合だがその場合は骨にはっきりと
　　　痕が残る。今回は多少の傷でそのような可能性は低い。つまり肋骨の隙間に沿って
　　　刺したものと推定される」
獅子「それなりの知識が要るって事ですか？」
下端「凶器、シンク下の戸にに指紋が無かったが、これは刺す前では何時気がつくか
　　　判らないので事後に指紋を拭き取るなどの工作をした可能性が高いと思われる。
　　　通常の刺創で凶器がそのまま残っている場合は刺した事に気が動転して事後に工作
　　　していない場合が多い。逆に事後工作する場合は確実に殺した事を確認したがる
　　　ものなんだよ。だから何回も刺すことになる。又包丁をなぜか縦に持つ場合が多い。
　　　肋骨の間に沿って斜めに刺してしかも2度3度と刺しなおしていないとなればこの
　　　一刺しで確実に殺している、つまり心臓を刺していると知っていた可能性が高い」
獅子「とすると」
下端「俺が担当ならとっくに任意同行と捜査令状を取っているがな〜」