ｸｲｽﾞ大陸

当　直　医　「いやあ、よかったですね。さきほど奥様に連絡いたしました。すぐに見えられるそうですよ」
丸井寛一　　「奥様・・妻・・」
当　直　医　「おや、記憶がまだ十分には回復していないようですね」
丸井寛一　　「何か大事なことを忘れているような・・」
当　直　医　「きっと家に帰ってゆっくりされれば徐々に思い出すでしょう」

その時いきなり扉が開いた。

丸井寛一の妻「あなた！」

丸井寛一はすべてを思い出した。パチンコから家に帰ると妻が鬼のような形相で待っていたことを、うっかり携帯電話を忘れたため浮気相手からの電話に妻が出たことを、あわてて飛び出したため歩道橋で足を踏み外したことを。そしてやっとの思いでこう言った。

　　　　　　　「ここはどこ？私は誰?」